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ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

FoZZtone 「Reach to Mars」TOUR FINAL 9/7@赤坂BLITZ -後編-

アンコール。

うん、予告はしてた。「やり納める曲がある」って。でも、まさか、こんな形をとるとは思わなかった。

『VERTIGO』、全曲演奏。

「これらの曲は、いったんここに置いていこうと思います」――渡會さんがそう宣言した時の、あの悲鳴。私の絶叫もそこには含まれていたけれど。

開演前に他の方ともお話したのだけれど、これは本当に儀式だったんだと思うのです。だって別に、するりとやらなくなっちゃう曲なんて山ほどあるし。「『beautiful gene』なんてもうやらんでしょ(笑)!」ってその方は仰ってて、まったくです。このツアー終わったら、『Reach to Mars』の曲もなかなか聴けなくなるだろうし。逆に私、『水際』とか『polka dots』とかは、弾き語りも込みでそこそこ聴いてきてた。たぶんそういう曲だったからこそ、けじめをつけようとしたのだと思ってしまう。11年目の彼らを迎えるために。通過儀礼。

18.フラッシュワープ
あの、イントロ。かつてのメンバー時代に観に行ってたワンマンライブとかではまだ定番だったんじゃないかな。「もっと昔から知っていれば…」ってよく聞くけれど、知っていてもこんなにライブにも行かず音源も聴き込んでなかったよ。だからみんな、然るべき時に出逢って、然るべくして恋に落ちたのだと思うのよ。渡會さんの高校時代からの大親友くんを歌った曲。まだヒモやってるのかなー。そう、みんな大人になったんだ。それぞれの人生を、歩み出したんだ。

19.polka dots
『VERTIGO』以前にも2枚出してるけど、このミニアルバムがいちばん青い気がするのは、『フラッシュワープ』とこの曲の力だと思います。『水際』とかまたうっかりやってくれれば最高だし、やっちゃいそうな淡い期待も抱いてるけど、この曲をこの場に置いて行くのは何かすごく納得してしまいました。懲りない2人は、もういない。

20.MOB RULE
この曲をライブで聴けただけで、もうそれだけで感無量です。完全に諦めていたから。でも大好きな曲だから。聴けたことがただただ嬉しい、そんなひとときでした。最初で最後、ぶち上がった!!

21.水際
この曲はさ、またやってよ、気が向いたらさ。しつこくライブに通って、気長に待ってるからさ(笑)。じゃなかったら、『蜃気楼』とかやって☆ って思っちゃうな。素敵な歌、大好きだよ。だから、いつかまたこの場所に取りに来ようよ。10年後とかさ。ぜんぜん良いと思っちゃうんだな私!!

22.puddle
「ここで退場する人がいます」。そう言ってキャプテンとキャノンが笑顔でステージを去っていく。現体制のFoZZtoneの要であるキャプテンと、10周年の区切りは彼のものなキャノンが。ステージに残ったのは、渡會さんと竹尾さん。フォズを結成する以前からの旧知の仲。この2人が出逢ってバンドを組んだってそのこと自体に、私はどうしてもゾッとしてしまう。渡會さんは竹尾さんのギターに自分の声を託し、竹尾さんは渡會さんの歌に自分のギターを託した。そのことが、あまりにもな奇跡な気がして。その2人だけが未だステージにいることに。そして奏でられる。歌われる。2人だけで闘っていたその時代からあるという、この美しい曲を。
…出逢いを明確に覚えている。日曜日の深夜2時58分。bay fmのミッドナイトパワープレイでプッシュされていた『平らな世界』。当時すでに大好きだったplaneとBUMP OF CHICKENのラジオ番組の狭間。そこで彼らの音は鳴っていた。ラジオの電波が良くなくって、窓際のそれでもいちばん捕まるところにラジオを据えて、すでに深い眠りに就いた真夜中の街を見つめながら、漠然たる将来の闇を見つめながら、私はFoZZtoneに出逢った。あの、行き場を失っていた午前3時の焦燥と共に。
その時の景色と悲しみと。そしてなんて美しい曲だろうと思ったこと。それから観たライブ、出逢った人、あの人の言葉。笑ったこと、泣いたこと、怒ったこと。喜びと悲しみのすべて。それが本当に、走馬灯のように蘇って、ぶわーっと頭の中を駆け巡った。こんなことがあるのかと。一緒に年を重ねてこれて良かったよと、本当に良かったと。泣けて泣けて仕方なかった。ミラーボールがキラキラと輝いていた。

23.LOVE
ダブルアンコール。さぁ、もうこの曲しか無い。手を叩け、声を上げろ。渡會さん、ハンドマイクで、またしてもフロアに降りてきてた。出逢った頃のあの人たちのこと、理論家皮肉屋バンドだと思ってたなぁ…。そんでもって、あながち間違いでもなかっただろうなぁ…。そんな時代もあったんだ。そう、一緒に年を重ねられるって本当に凄い経験だと思う。思い出をひとつひとつ拾って行った時、いつかきっとその厚みに気付いて勇気づけられる。彼らの歌を信じるように、彼らの明日を信じている。今から始まる、今始まるんだよ。

最後、メンバー4人で肩組んで。竹尾さんがキャプテンを1回拒む仕草をしたの、2011年のキネマ倶楽部公演での一幕の再現。あの時はそれはもうキャプテンが汗だくでびっしょびしょみたいな状況だったから、最後まで肩組めないってゆう悲劇がね! 「今日は大丈夫だよ!」みたくしてるキャプテンを、しっかり真ん中に挟んで肩組んでお辞儀して。写真まで撮ったね。

そう、こんな日も来る。彼らは変わってゆく。私達も変わってゆく。去って行った人もいる。けれど、彼らも私達も間違いなくここにいた。これから出逢う人もいる。それはたまらなく幸福な空間だった。それを、確かに胸に刻んでいたい。

客電がついて、『シンガロン』が流れて時間が動き出す。夏が終わる。行き先は9月。1人でぐずぐず涙ぐんでたら、前の方から友達が号泣しながら出てきて、それでもう完全に涙腺決壊しました。2人で大泣きしながら抱き合いました。ありがとう、愛しているよ。「ついてきてくれとは言わない、背中を押されに来てくれ」。何度でも、進んで行く。