ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2021年映画の旅②

ものすごい主観であります。
かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2021年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

シャイニング 北米公開版 ★★★★☆
ホラーは……怖いから……避けて避けて避けまくってきた道なのですが……。今回思い切って観に行った動機としては、暇だったとか暇だったとか色々あるんですけど、やっぱ『レディ・プレイヤー1』がでかかったかなぁ~~。なんせ「あ、このシーン、『レディ・プレイヤー1』で観た!!」って思いながら見てた(笑)。
しかしてネタ元は、確かにあれらのシーンは象徴的ではあるんだけれど、けっきょくジャック・ニコルソンシェリー・デュバルの怪演・狂演が凄まじすぎて、姉妹の亡霊なんかよりもぜんぜん怖くてウケた……(ウケない)。そうだよね、オマージュするならあの印象的な姉妹の亡霊だったり血のエレベーターしかやりようがないんだよね。なんせ真骨頂が役者の表情が凄すぎるって、それはもうオマージュの手の届かないところにあるよね。ジャック・ニコルソンはもちろんすげーんだけど、幸薄そうな黒髪のシェリー・デュバルやばかったな……。
けっきょく、ぜんぜん『シャイニング』ってタイトルじゃなくていいし、料理長も姉妹の亡霊も役割はめちゃくちゃ薄いし、ダニーの人格が最終的にどうなってたのか、あのホテルに飾られていた古い写真の人物は……?? とかあるんだけど、もう主演2人が真に迫りすぎててそれだけで成り立っちゃってるし、あーもーほんと怖かったわ……。でも観られて良かったです。自宅じゃ絶対に観られないから……。
※このあと、『レディ・プレイヤー1』見直しました。完コピ流石じゃん!!(笑)

インザハイツ ★★★★☆
小さな尊厳を守るもの……って、本当にそれよねってずっと頷きながら観ておりました。根本が移民の国であるアメリカが抱える、これはもう永遠の問題なのでしょうね。それを壮大に歌い踊りまくってくれるのはとても気持ちが良いです。あと、その尊厳におけるファッションってやっぱりすごい大事なんだなぁって思いましたので服買ってもいいですかね(え???)。
人類史の本を読んだ時に、「人が移住するのは“惹きつける力”か、“押し出す力か”」って話があったんだけど、殆どはやっぱり後者なんだろうなぁ。どこで生まれ育つかは選べないし、生きる場所を選ぶのもままならないけど、それでも彼らは許された範囲で選択していく。
あと、『ラ・ラ・ランド』の時も思ったんですけど、CGとミュージカル映画の親和性ってとっても良いですよね。現実的なテーマが根本にあるんだけど、演出はファンタジーしまくってくれていて、あくまでもとても美しいです。

ターミネーター ★★★★☆
私、観たことある……のか?? もしかしてないんじゃないかと思ってたけど、あった……??
とにかく、もしも観たことあったとして推定26年以上ぶりであろう気がするターミネーターシリーズすべての原点。思ったのは、話が圧倒的に面白いし魅せてくる。技術的にはすごい頑張ってるってゆうレベルだけど、あの象徴的過ぎる音楽と共にどうしたってドキドキしちゃう。そんでもって、サラ・コナーの覚醒が素晴らしい。

ターミネーター2 ★★★★★
終演後、客電が点いたときに劇場に満ち満ちたあの空気……。私も心の底から痛感したこの気持ち……、「面白すぎやしないか……!!?」。
もちろん観たことある。あの劇場内にいたほとんどがそうだろう(若い男の子たちが「泣いちゃったんだけど」って言ってて、彼らは初めてだったかもしれないし良かったねって思ったよ!)。観たことあるんだけど、たぶん20年ぶりくらいにきちんと観たんだよ私は。もちろん劇場で観るのは初めてだよ、だって30年前(!!)の作品だから。……面白すぎるよ!!!
ストーリーの巧みさも去ることながら、キャラ立ちの凄まじさ。圧倒的にハマったキャスティングの妙。この映画をここまで魅力的にしたのはそれに尽きると思う。『ターミネーター』の時はリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーのファッションとかにかなり時代を感じるんだけど、『2』になるとそういう古臭さが一切なくなるから、それがものすごい強い。脂ののったシュワルツェネッガーと、彼を従えるジョン・コナーの白皙の美少年っぷりたるや。そして彼らを追い詰める新型ターミネーターロバート・パトリックの怪演たるや。
ただし。今回1、2と立て続けに観て思ったのは、やはりこれはサラ・コナーの物語なんだってこと。まったくパッとしない平凡な若い娘が、不条理に満ちた宿命を背負いながら自立し覚醒する。だからジェームス・キャメロンが正当な続編を作るとなった時、彼女を再び主演に据える以外は無かったんだろうなと思ったのです。老年のサラ・コナーもエキセントリックで最強だった。でもやっぱりね、この映画はできすぎなくらい完璧なSFアクションで、それゆえに伝説なんですよね。

ドライブ・マイ・カー ★★★★★
村上春樹を明確に内包しながら、映画はそれを昇華しまったく違う姿を獲得した。僅か70ページの会話劇の短編を翼に変えて、より遠く、より高く。「僕は正しく傷つくべきだった」というそのあまりにも村上春樹的な台詞は、原作には(『木野』にも)存在しない。チェーホフの戯曲のあまりにも人生の悲哀に満ちた台詞の数々と共に、最高の脚色を経て生まれ変わった物語はただひたすらに美しく結晶する。
バチっとハマった配役の中でも、殊更に圧倒的な三浦透子の存在感。完璧に村上春樹的なみさきは彼女でしかありえなかった。
でも広島から北海道まで車走らせるってなったときは(原作にはない)、「神戸港からフェリーに乗ろうよ!!?」って思ったよね(笑)。直通なさそうだけど!!

オールド ★★★☆☆
製薬会社云々の設定はまったく蛇足な気がするし、なんか珊瑚がチャチかったのが最後どーしても気になっちゃったんだけど、たぶんそれが気になっちゃったのは、監督的にはそんな細かいことマジでどーでも良いからなんだろうなっていう(笑)。
描きたかったのは圧倒的かつ暴力的な時の流れにより凝縮して、否が応でも本質を浮き彫りにされた人間の一生であって、そのほかの些末なことはストーリーをとりあえず完成させるための要素に過ぎんのだよね。エキセントリックな設定は確かに悲劇なんだけど、あまりにも喜劇的で、手の打ちようのなさがあまりにも悲しい。

真昼の決闘 ★★★★☆
初見。町山智浩さん解説付き上映で鑑賞しました。政治的な背景とかはもう町山さんの話を聞いてください(笑)。町山さんのお話はそれすなわち歴史の話なので、歴史オタクとしては毎回とても楽しく拝聴しております。今回、西部劇ということで謎のちょーーーっとだけ西部感のある施設でニワトリの鳴き声をバックにウェスタンハット被って解説してたのは笑っちゃったけど(笑)。
登場する男どもは本当にもうどうしようもないんだけど、ブレイク前のグレース・ケリー演じる新妻エミィと、そして何よりも元カノのヘレンを演じたケティ・フラドの圧巻の力強さ。エミィの行動を引き出した「彼が私の男なら、私も銃を持って闘う」「彼は貴女の男でしょう?」という迷いのない、高純度の強い言葉。駆け戻るエミィと、彼女を見つめ去っていくヘレン。このケティ・フラドを観られて本当に良かったです。それにしたって、新妻と元カノが連れ立って去っていく絶望感ヤバいよね(笑)。

レミニセンス ★★★★☆
あーもーダメ男が~~~~!!!!!
……って感想に尽きません? 私はそれに尽きました(笑)。荒廃をもたらした戦争、記憶を辿り過去に縋る人々、潮に呑まれるがままの街……。細々した設定は散漫でもあるけれど、謎の女を彩って、だからつまりはダメ男の話です(笑)。
賢明にして勇敢なワッツを演じたタンディ・ニュートンがめちゃくちゃ素敵でした。

GHOST IN THE SHELL攻殻機動隊 ★★★★☆
初履修。
なるほどこの世界観はまさしくジャパニメーションで、私は実際にはこのあたりを通ってきてはいないはずなのに、きちんと自分の中に根を下ろしている感覚があるのは、その地下茎が本当にくまなく創作界隈に張り巡らされているからなのでしょう。それこそが私を育ててきてくれた世界。もうちょっと細やかなストーリーがあってくれると助かった部分もあるんだけど、説明少なに突き進むこの感じも頼もしい。
てかキャスト、鬼豪華やな……。

 
 
 
 
 
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坂東三十三所巡礼14日目 佐竹寺

2021年7月24日(土)

㉓第二十二番 妙福山明音院 佐竹寺
18きっぷの(以下略)。この日こそ朝早くもぞもぞと布団から這い出しまして、最寄り駅を6時の電車に乗り込みまして……。いざゆかん、茨城県水郡線の果てに……。
もうね、前回・前々回で慈恩寺浅草寺に行っちゃったので、もはや残っているのがだいぶ大変なところだけになって参りましたね。それにしたって水郡線水郡線って言っても分線みたいな方で、ゆうても水戸駅から割かしすぐのはずなんだけど、なんでこんな時間かかるんだろう(50分)って思ってたら、マジで驚愕だったんだけど途中駅で25分くらい待ち合わせがあったってゆー……私史上でも乗り換えでもなく待ち合わせでそれって最長だよ……。半端ないぜ、水郡線

でも、車窓は思ったよりぜんぜん住宅地。田園もあるけどきちんと住宅地。辿り着いた終点・常陸太田駅も有人駅だし、キレイで明るいし駅前のロータリーも広々。バスもそこそこ走ってるみたい。みたいなんだけど、目指す佐竹寺方面に出ているかはよく分からない。道すがらにバス停を見かけなかったから、やっぱり無かったのだと思いまふ。レッツ徒歩、多少登りだけど緩やかだし2kmくらいだし、軽いです!(だんだん感覚がおかしくなってきております) まぁ暑いはめちゃくちゃ暑かったんだけど……。

しかして佐竹寺。けっこう道路沿いにポンッと現れてびっくりだったのですが、茅葺の本堂が本当に見事。境内の写真撮影が禁止だったので近影も無く、こじんまりとして殆ど本堂にお参りしたらおしまいではあるのですが、他のお寺さんには無い独特の趣があり素晴らしかったです。

 
 
 
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さて。お参りは済んだけどこのまま駅に向かうのも味気ないし、ゴハン食べたいしちょうどいい時間の電車もないし(2時間に1本くらい)。気軽に行けて時間潰し放題の場所を、ワタクシ事前にリサーチいたしました。そう、道の駅です! もちろん歩いていくよ!!
とゆーわけで、目指すは道の駅ひたちおおたです。と言っても道の駅なので、電車の常陸太田駅とは方向がちょっと違うので、お寺から住宅街を抜けて、まじでだだっ広い田んぼの中の道を抜けます。こんなところ農作業でもなんでもないひとが歩いてたらすげー不審だろうなって自覚はあるんだけど、でも自分の外見が不審に見えないってゆー圧倒的謎自信があるので、堂々と田んぼの真ん中を突き進みます。超絶暑かったですけどね、でも風は気持ち良かったです。日には焼けた……。

そんなこんな30分以上田んぼを突き進んで辿り着いた道の駅ひたちおおた。ここで食べたお蕎麦が、そしてそれに添えてあった野菜のかき揚げが……めっちゃくちゃ美味しかった……!!! いや、お蕎麦もなんですけど、野菜のかき揚げよ! 南瓜がメインの本当に野菜だけのかき揚げなんだけど、すっごいボリューム満点でやばやばの美味しさ! 上に貼ったインスタの写真の最後にあります。感動のかき揚げ、本当におススメです。

さて。お参りして蕎麦もかき揚げも食べ、ジェラート(常陸大黒という、特産のインゲン味)だって食べた。炎天下の中、最寄の河合駅でのんびりと電車を待ち、やってきた水郡線に乗り込んで一路帰路……というには、まだちょっと時間に余裕もある(※朝めちゃくちゃ早かったから)。ずっと行ってみたかったところが帰り道にあるんだ……そう、霞ヶ浦です!!!(え???)

――霞ヶ浦。琵琶湖に次いで日本2番目の面積を誇る湖です。周囲の長さなら日本一だそうです。ちなみに隣に細長い湖(北浦)あるじゃないですか。あれもまとめて霞ヶ浦なんだって知ってました? 私は今年に入ってから知りました(ずっと行きたかったんじゃないのか)。それでも圧倒的に地味な霞ヶ浦。生活の湖だし、あんまりパッとしたイメージが無いからなんでしょうけど、でもどんなに電車で近くを通っても車窓からは眺めることがかなわないこの湖を、なんだかずーっと見てみたかったのです。

ですので、土浦で途中下車です。見るだけだと秒で終わるので、せっかくなので観光船にも乗ってみることにします。観光船。観光船の乗り場ってもっと華やかなイメージがあるんですけど、これもかなり地味……。これは実際に霞ヶ浦に出てから感じたのですが、ヨットとか小型船が練習してたりレジャーしてたりで、どっちらというと船舶免許とかを取るための場所だったりという面が強そうで、そういうところがやっぱり生活の湖だなぁと思うわけです。でも15時半くらいの出発だったけどお客さんはそこそこいましたし、乗り場まで案内してくれたお姉さんも船のスタッフの方もとても親切でした。

とても親切なのですが、この遊覧船、またしても私史上ではありますが、遊覧船としては最もスピード出しました。ある意味でめちゃくちゃスリリング。2階建てだったのでわーいって2階に登っちゃったんですけど、出港後少しして「今から40kmまで加速するんで帽子とか荷物とか気を付けてね~!」ってアナウンス後に急加速。まじではええぇ……。はえぇけどまぁ、気持ち良いです、夏だしね。近くの湖面にはヨットの群れ、はるか遠くに筑波山。正直それ以外は大して何もないし湖面だって別にぜんぜんキレイじゃないんだけど、これが霞ヶ浦という湖なのだなぁ。実際にこうして全身で感じることが出来で良かったです。
土浦駅でお土産にれんこんサブレー買って、今度こそ本当に帰路。この日も濃かったなぁ……。

 
 
 
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坂東三十三所巡礼13日目 大谷寺・慈恩寺

2021年7月22日(木祝)

㉑第十九番 天開山 大谷寺
また18きっぷの季節が巡ってきてしまった。夏の18きっぷと言えば、18きっぷの中でも本場である(??)。出かけないわけにはいかない。しかして、超絶暑い。涼しいところ、涼しいところ……。そう、大谷資料館である(巡礼はどうした)。

夏なので暑さと日の早さのせいか、ここのところ異様に朝早く目が覚めてしまうので、これを利用して早めに出発。6時半くらいに最寄り駅から出発、ちょうど9時くらいに宇都宮駅に到着。駅の観光案内所はちょうど空いたところで、ここで大谷観光一日乗車券を購入。大谷寺と大谷資料館の両方に路線バスで行くなら、これが断然オトク。更に窓口のおばさま、乗車券の他にとにかく大量のパンフレットをくれる。宇都宮、観光にめちゃくちゃ力入れてたんだな……。

おばさまにバス乗り場も教えてもらっていざ出発。30分くらいでまずは第一目的地である(もちろん)、大谷寺に到着。バス停から3分くらい歩くとすぐお寺、門のところには交通整理のおじさんとかもいて、観光地化されたお寺はこういうところが本当に有難いです。なので、入口には体温測定もあります。で、ワタクシ、この1年ちょいのこのシステムで初めて叩き出しました、37.5℃……。
お坊さん、「表面温度を測っているので、暑いですからね~、ちょっと待ってからもう1度お願いします~~」、すんまそん……。30秒後に測って37.0℃に下がっていたので無事に入れてもらいました。この日の午後に行った盆栽美術館では36.5℃だったので大丈夫でしゅ……。

大谷寺。大谷石の岩盤に築かれた寺院。そして、仏像。本当に、唯一無二の造形でした。特に、日本では珍しいその石仏。時の流れで摩耗した観音様は、だからこその美しさがありました。観音像の他にもいくつかの大きな石仏があり、そちらも本当に素晴らしかった。そのお堂の中に1匹の立派なトンボが虜になってしまっていて、その子を外に出してあげたのがこの日積んだ徳です……。
あと、ささやかな宝物館が併設されているのですが、屈葬されていた状態で発掘された縄文最古の人骨は本当に必見。

さて、お寺を出てすぐのところに、戦後に建立された27mの高さのある巨大な観音像が建っております。もちろん大谷石をくり抜く形で作られていて、本当に岩の土地なのだということを実感させられます。それはこの後に大谷資料館に向かうため歩いたほんの少しの道のりと、それこそ大谷石を切り出した跡地である大谷資料館そのものが圧倒的に語りかけてきてくれます。

大谷資料館。春先にちょっと調べたら(その時は未公開エリアも公開していて、それはそれで確かに魅力的であったのだけれど)、“夏でもちょー涼しいよ☆”って書いてあったから……。こりゃあもう夏の盛りに行くっきゃないっしょ……、と思いまして……。これ、まじ正解でした。サイトには「寒いので上着をご持参ください」って書いてあったから、一応リュックの底にパーカーを詰め込んでいったんだけど、あのね、必要なかった☆ いやー、めっちゃくちゃ寒がりな人とか、もうちょっと中途半端な季節の時は持って行った方が良いと思うんですけど、なんせ外気温がおそらく35℃近くあったので、坑内におそらく30分くらいはいたと思うんですけど、終始気持ちよかったです(笑)。とにかくあらゆる面で非常に圧倒的な場所なので、とても良かったです。

 
 
 
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㉒第十二番 華林山 慈恩寺
朝めちゃくちゃ早かったおかげで、大谷観光を終えて宇都宮駅に戻ってきた時点でまだ12時過ぎ。これは……もう1か寺行けるのでは?? 急遽、埼玉県最後の1か寺、慈恩寺に向かうこととします。帰り際に寄れる場所はもうここしかありません。18きっぷで大宮駅まで行き、アーバンパークラインという謎めいたネーミングの東武路線に乗り換えます。東武線ってチャレンジャーなネーミングしません??

で、豊春という今まで全く縁のなかった駅で降ります。駅前の住宅地を抜けると、宅地と田んぼと畑が良い具合に散らばるのどかな風景になります。歩道があんまりないのですが、プレ歩道みたいなスペースはあって、それだけでもだいぶ有難い……。いやね、人ぜんぜん歩いてないからそうなんだけど、歩道ってまじ大事よ……。
しかして、炎天下。だけど、思ってたほど辛くなかった片道30分強(平坦でもあったしね)。辿り着いた慈恩寺はシンプルでああるけれど広めの境内とどっしりとした本堂の、趣あるお寺さんでございました。

灼熱の来た道を戻って駅に辿り着き、それでもまだ15時過ぎ。これはもう、ずっと行ってみたかったあの場所に行くべきでは……?? 盆栽美術館に……。
アーバンパークラインの大宮公園駅で降りて、駅前からとにかく要所要所で案内板が建っていてくれる盆栽美術館。てゆーか、街自体が本当に盆栽盆栽しているのね。美術館自体はこじんまりとしているけれど、初心者には見易くて何よりです。企画展が「夏休みこども盆栽塾」だったのも有難かったね……。

 
 
 
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盆栽美術館を出たのが16時過ぎ。最最寄のJR土呂駅から再び18きっぷを行使して帰路につきます。いやー、我ながら詰め込んだ1日でした。面白かった!

 
 
 
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坂東三十三所巡礼12日目 浅草寺

2021年7月3日(土)

⑳第十三番 金龍山 浅草寺
いついけばいいのか、ぜんぜん分からなかった浅草寺。そんな超一大観光地・浅草寺、おもむろにここで挟む形になりました。過去イチ短い記事になると思われ。

ことの発端(?)は友人が浦和でひとり暮らしを始めたことで、じゃあ遊びに行くわーって話になって、「お昼に着くようにするね!」って行ったら……。なんとなく……、途中っぽい場所に浅草寺が、あるね……? じゃあ寄ればいいのでは……??
寄り道と言っていいのかどうか、ちょっと微妙なラインだったけど、まぁ良い機会ということで決めました。時は梅雨の終盤で超絶大雨、土曜の午前9時半。さしもの浅草寺とて流石に空いておろうという目測もございました。

そんな予想通り、めっちゃくちゃ空いていた浅草寺。人が、おらねぇ……。居心地が悪いほど人もいず、店も開いていない仲見世通りを通り抜け、あっさりと観音様にお参り。今まで人でごった返していた参道しか知らないから、本当に異世界ですよ。
そんなわけで、以前にも御朱印をいただいたことはあったのですが、その時とは授与所の場所も違っておりました。確か平常時は本堂でいただいた覚えがあるのですが、今回はもっと奥の方だよと矢印が指し示しているのでそちらへ。その途中でものすごい錦鯉がいらっしゃって、私は本当に延々と鯉を見ていられるよね……。てゆーか、都会のど真ん中にこんな流れのある美しい池と多数の錦鯉を整備してあるのは流石としか言いようがございませんよね。

そんな鯉の池を通り過ぎ、影向堂の方で御朱印をいただきました。影向堂には十二支の像がお祀りされておりました。こっちまで来たの初めてかも知んない。聳え立つ五重塔もね、本当に見事ですよね。改めて坂東巡礼ということで訪れてみると、またこんな時節というのもあるのでしょうけど、今まで見えなかったものも目に入ってくるようになりますね。そんな、再確認の浅草寺でございました。
帰りに雷門を出たら小雨降る中、YouTuberが1人ですんっっっごいハイテンションで撮影してて鋼の心臓やな……って思いました。あの仕事はやっぱり……、しゅごいわね。

あと、こないだの大御堂から「疫病退散」の印を押していただけるようになりました。これは坂東三十三所の総意みたいですね。今年は丑年、本来はご開帳の年……と説明にあったのですが、そういえば私は年女だったわって気付いて、だから巡礼を始めたのですは!??? という後付けの理由というか、お導きを得たような気持ちです。
そんな浅草寺のお参り。短いには短いけど、でもそこそこ書いたわね(笑)。

 
 
 
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2021年映画の旅①

ものすごい主観であります。
かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2021年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

モンスターハンター
 ★★★☆☆
3月も末になって……今年に入ってから1回も映画館に行っていないことに気付き。あぁ、映画館でポップコーン食べながらどうでもいい映画観たい……という欲求が生まれまして、意気揚々と、こちら。
正直お話としては虚無()ってゆーか、1回トイレで席を立ったんですけど、もうものすごく安心して行けると言いますか。でもこうゆう物語をめちゃくちゃ摂取したくなる時が人にはあるのです。

JUNK HEAD ★★★★☆
これは、凄まじい。この作品に独りで7年間も向き合い、自分の創っているものに確信を持ち続けた、その精神力が何よりも凄まじい。
相当にクセが強いし、ダメな人はとことんダメだと思うんだけど、いやこれは中毒的にハマる人が出るのは非常によく分かる。そこまで突き詰めた世界観。めちゃめちゃ面白かったしグッときました。いつか続編が制作されたら是非とも観たいです。

ザ・ロック ★★★★☆
いやー、この作品をスクリーンで観られる日が来るとは……。
初めて観たのは中学生の時、テレビ放映(おそらく地上波初ってやつだと思います)でした。圧倒的娯楽大作ですよ、もう超面白かった。その感想は本当に今回も変わらない。やっぱり私は文芸作品なんかよりも根本的にはこうゆー映画がいちばん好きなんだと思いますよ(笑)。
それにしたって改めて観ると、やっぱりこの作品はエド・ハリスの映画ですよね。ハメル准将の悲しみの物語。始まってすぐに壮大な音楽を映画館の音響で聴かされながら、作戦実行の決断を下す准将が映し出されたらもう、それだけで映画館で観るという喜びを嚙み締められましたわ。あのクライマックスの発煙筒を焚く名場面ももちろん。あー好き!!

アンタッチャブル ★★★★★
以前の午前十時の映画祭で観て以来、2度目です。なので感想を書くのも2度目なので割愛いたしますが。
もう何も言うことは無い圧倒的名作。ショーン・コネリーに愛をこめて。

ノマドランド ★★★★☆
フランシス・マクドーマンドは自分を魅せる作品を自ら作り上げているのが本当にすごいとしか言いようがないですわね……。
放浪の生活というのはもちろん憧れる部分もあるけど、実像としてはやっぱり過酷なんですよなぁ。ただ、人生の最後に目指すべき場所に辿り着こうとする人々はとても美しいなと思いました。静謐な空気がいつまでも余韻を残す。

グリーンランド ~地球最後の2日間~ ★★★☆☆
これよ。こーゆーのでいいんだよ! ってやつです。
いやね、突っ込みどころは満載よ。ストーリーの詰めの甘さは超絶ヤバいともいえるんだけど(最終的に何でシェルターに入れてもらえたのかがまじぜんぜん分かんない笑)、ハリウッド大作なんて究極これでいいですよってやつです。ぜんぜん特におススメもしませんし、語り継がれるようなことは一切ないんだろうと思いますが、こーゆうのでいいんですよ!!(??) 

イージー★ライダー ★★★☆☆
長い映画史の中では、こういう異質な映画が生まれかつちゃんと評価されているのがすごいなぁと思った次第。
まさに衝撃的なラストなんだけど、そこに至るまでの筋がほとんどあってないようなものなのでそれが救いです。夢と自由の国のこれが連綿と続く現実なんだよなぁと思い知ります。

ロミオ+ジュリエット  ★★★★☆
やべぇ。こいつはやべぇ。
いや、やべぇ要素は山のようにあるんだけど、もう何がやべぇってレオ様の美しさが……!!!!!!
私この作品、初見なんすよ。1996年作品って『タイタニック』の前なのね、そりゃあ観てないわ……(『タイタニック』はぎりぎり映画館で観ました、当時小6)。やっぱりあの年代のレオ様って本当の本当に混じりっけなしのスターとしか言いようがない圧倒的な輝き。そのキラキラ感の前ではあらゆることが野暮ですわよ。
つまり言ってしまえば、レオナルド・ディカプリオのための映画です。度肝を抜く演出も、華麗な衣装も、けっきょくレオ様を前にしたら沈黙に等しいのですよ。時代だと思いますけど、ここまでの純粋なるスターってこの先はなかなか出てくることは無いのでしょうね。だって本当に、あの時はみんなが彼に魅せられて、彼のための華やかなる大作がハリウッドでたくさん撮られた。そういう、最後の時代だったのだと。
てゆーか、午前十時の映画祭の中では客層がめちゃめちゃ若い女の子が多くて、25年前のレオ様強すぎんか!?? って思ったけど、この美しさは普遍的過ぎるし若い女子に鑑賞していただきたいわよね……。

2001年宇宙の旅 ★★★★★
私は! ららぽーと横浜のTOHOシネマズの係の人に!! 言いたい!!!
スクリーン13で上映してくれてありがとう!!!!!
……こちらも数年前にIMAXで観ております、そーゆうパターンも増えてきたわね。もちろんその時のIMAXの大画面には及ばないわけなんだけど、でもこの作品を大きめのスクリーン13(しかも空間的にも横長な作りの!)で上映してくれたこと、本当に嬉しかったのです。これはそうゆう劇場でこそ映える作品ですから(ちなみに翌週は違うスクリーンになってました、1週目にがんばって行って良かった……)。
スクリーン13は旧プレミアスクリーンで、その頃は午前十時の映画祭御用達のスクリーンだったけど、コロナ禍で改修して収容人数を増やしたため、めっきり縁が無くなってしまっておりました。それもあって、今回ここで観られて嬉しかったよ~~!! もはやぜんぜん映画の感想じゃないけど、それは以前に書いたからさぁ~~~!!!

 
 
 
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坂東三十三所巡礼11日目 楽法寺・大御堂

2021年6月19日(土)

⑱第二十四番 雨引山 楽法寺
なんと。前回から1か月以上空いたのですね。びっくりでございます。しかも今回は、完全に雨が降りまくっている中でのお参りです。降雨の中での参拝は、坂東さんに限って言えばですがもう2度と無いと思います(笑)。今回の雨引観音様は良かったけど、やっぱり他ではしんどいと思うので……(笑)。

というわけで、朝7時40分に家を出る時点から完璧な梅雨空です。大きめの雨粒は強固な意志でもって降り続いています。この状況でなお行こうと思いましたのは、楽法寺が紫陽花が有名と聞きつけてのことです。鎌倉の明月院とかにも別に紫陽花の時期に行ったこと無いけど、紫陽花自体にそんな思い入れもないのだけれど、せっかくだから見てみたいじゃないですかそげに名高し紫陽花……。

そして電車に揺られて2時間半強、最寄り駅のJR岩瀬駅に到着。駅前には妙に広々としたロータリー。暇そうなタクシーが2台、運転手さんはずーっと世間話してらっしゃった。そうなるよね……。
そんなロータリーの片隅で、日に数本のバスが来るのを待ちます。電車と接続してくれてるのだと思うので、そんなには待ちません。バスはたぶん市庁舎が始発で、先客は1人。駅で私ともう1人、おじさんが乗車して計3人を乗せて出発です。で、雨引山に寄ってくれるんですけど、これ本当にメインルートの国道を外れて結構な山道を登って寄り道で行ってくれるんですよね。雨引山に用事のない乗客にとってはかなりのタイムロスになるやつ。でも寄ってくれる。そして、この日この3人の中で降りたのは私だけ……。いや、私がいただけまだ良かったような気がする……。埼玉でバス廃止問題に直面した身としては、なんというか、マジありがとうですよ……。

しかして11時過ぎに辿り着いた雨引山はめちゃ混みであった(駐車場は満杯)。バス民の私は便が相当数限られている関係上、13時半くらいまでここを脱出できません。となると、お昼ご飯はここで食べないと食いっぱぐれるので、駐車場の端にある近辺唯一のお食事処で早めに中華料理(※何故か中華料理屋さんだったので)を食べます。山の上はちょっと肌寒いくらいだったので、薬膳スープが染みた……。

とりあえずゴハンにありつけて安心したので、降りやまない雨の中、境内に向けて出発です。すぐそこだけど……。ほんと、バスって有難いなぁ……。
紫陽花。こんなにもまじまじと向き合ったことは無かったかもしれない、紫陽花。毎年、道端に咲いている花を通りすがりに眺める程度だったのだなぁ。なんか改めて見ると、色んな種類もあってとても美しいものですね。あと、やっぱり雨が似合う。ただし雨引山は大きいお寺さんなので休憩所も売店も授与所でも雨宿りが出来たので今回の雨降り参拝がかなったのだけれど、他のお寺さんじゃなかなかこうはいかないのでやっぱりもう雨の中のお参りは無い気がする……。ここもちょっと乾いた季節にまた訪れたくはあるよね(笑)。

⑲第二十五番 筑波山 大御堂
さて、1時20分のバスに乗って雨引山に別れを告げ(ついに雨は降りやまなかった)、岩瀬駅には戻らずに筑波山口に向かいます。だがしかし。ここがかなり詰めが甘かったのですが、筑波山口のバス停から大御堂まで歩いて20分くらいかなぁ~と呑気に考えていたら、舗装されているとはいえ周りの草木も生い茂った、かなりの勾配の細い道……を45分くらい歩いた……。雨も小雨になっているとはいえまだ多少降ってる……。思いがけない山登り。し、しんど……。ついに大御堂の新築ぴかぴかの立派なお堂と階段に辿り着いたときには、本当にほっとしましたわよ……。

大御堂は本当にお堂だけというスタイルですが、新築でとっても立派。新築は新築の良さがあるわよね。御朱印のご対応いただいたご年配の尼さんに「お1人でいらしたんですか? ご立派なこと……」などともったいないお言葉をいただき、ここまでの苦労が報われましたわ……。
でもやっぱり心身ともにくたびれちゃったし、実は夜に全然別の用事もあったので、早々に引き上げることにいたします。もう少し天気が良かったら筑波山に登りたかったんだけど、それはまた改めて来ますわね。なんせ最近、登山に興味が出てきたもので……。というわけで、梅雨空の下の巡礼も良いお参りでございました。次も1か月後くらいかな~。

 
 
 
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坂東三十三所巡礼10日目 正法寺・安楽寺

2021年5月8日(土)

⑯第十番 巌殿山 正法寺
前回の慈光寺に引き続き埼玉県、図らずも比企三山後編です。自動車で回られている方などは三山を1日で巡るのはまったく無理が無いと思うのですが、こちとら公共交通機関の鬼のため、JR沿線の慈光寺と東武線沿線のこの日の2寺は分けて参拝。どこも駅からまた遠いんだわ……。
とはいえ、この日1か寺目の正法寺の位置する高坂の町は、行ってみて痛感するのですが大東文化大学の城下町なのですね。ひっきりなしに往復する大学の送迎バス。もちろん私は乗せてもらえませんので、4kmほどの道のりを往路はとりあえず歩いて行ってみます。でも道も分かりやすいし歩道は車道よりも広くて超快適。

そう、普通の路線バスで向かったとしても最寄はそれこそ大東文化大学だそうなのですが、そちらからですと裏参道から入ることになるみたいで。経験的にも、あとガイドブックにも「ぜひ表参道から参拝して欲しい」ということが書かれており、それもあっての徒歩行程。いや、ここの表参道はすごいですよ。賑わっているとかそういうのでは全くない閑静な住宅街ですが、真っ直ぐに伸びる600mの参道。各家の入口には、往時の商号や屋号の看板が掲げられています。偲ばれるのはかつての繁栄ですわよね。何件か空き家も散見されたけど、だいたいのお家は普通の住宅として生活が営まれております。本当に、30年後はここもどうなっているのだろうか。その日その時、また確かめに来られたら本望です。

そんな参道の入口からすでにその山門と階段を見やることが出来る正法寺。歴史の果てに少々朽ちて、鄙びた風情の落ち着いたお寺さんです。お参りを済ませて御朱印をいただくために庫裏を訪ねた頃には、法事か何かで人が集まってきておりました。かつての栄華は今は遠く、けれど地域に溶け込んだお寺さんになっているんでしょうなぁ。

帰り道も表参道から後にしまして、でも途中のバス停でちょうど高坂駅行のバスを捕まえられたので(1時間に4~5本は走っているようだったので非常に助かりました)、2kmほどショートカット。後々思ったのだけど、ここをバスに頼って本当に良かった。次の吉見観音までのが遠かったからね……。高坂のがらんとした駅前にマックがあったのでハンバーガー食べまして、隣駅の東松山に向かいます。

⑰第十一番 岩殿山 安楽寺
前回の慈光寺でタッチの差で路線バスが廃止になってしまっていましたが、こちらも数年前までは吉見町の循環バスが走っていたようなのですが、廃止になってしまっております。東松山駅から5km近く徒歩の区間となります。ここで学んだのは、やっぱり分かりやすい道を選んだ方が結果的に近くなるので、入り組んだ住宅街を斜めに突っ切ろうとするのはやめようね……。早々に諦めて大通りを進みましたわぁ。

そのルート変更のため、帰りに寄ろうと思ってた吉見百穴と岩室観音の前を通ったので、そのまま寄ってしまいました。このまま歩いていくと、ちょうどお昼時にお寺に着くことになって、そうしますと納経所が閉まっておりますからね。てゆーか、岩室観音めちゃくちゃ道路わきに無造作にあってちょっとビビったわよね。
吉見百穴。なんとな~く存在は知っていて、ずっと「ひゃっけつ」って読むと思ってたらこの度「ひゃくあな」だと知りました。割と行けたら行ってみたいとなんとな~~く思っていたけど、まったく機会のないままでしたが、遂に訪れることが出来ました。割と古墳・墳墓好きなんですが、埼玉ってけっこう古墳が多いのね。その辺も今後、巡っていけたら良いなぁ。ライブで地方に行った際はここぞとばかりに観光しまくっていたけど、関東だとめんどくさくなっちゃって(ライブが夜遅くまでかかるので、どーしても疲れちゃうし……)そういうのサボりまくってたから……。

 
 
 
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百穴を覗き込み終え、時間もいい感じになってきたので吉見観音に向けて再び歩き始めます。往路はここからお寺さんまでの道がめちゃくちゃ長く感じました。道のりも、最後の最後で間違えて民家に入りそうになっちゃうトラップがあり、なかなか一筋縄ではいきませんでした……。ここは表参道まで回り込まずに、脇の細い道から意図せず入り込んじゃったなぁ。もうねぇ、それどころじゃなかったよね(笑)。

それでも姿を現した安楽寺は大きな伽藍を有した立派なお寺でございました。三重塔も大仏もあります。塔のあるお寺って銚子の円福寺以来かしら? 奈良をうろうろしているとこの規模の塔も伽藍もある意味ありふれているもので、西国と坂東の歴史的・文化的違いを痛感すると共に、埼玉県吉見町という今まで全然知らなかった田舎町でこんなお寺に出会えるのは感動いたします。

そうしてお参りを済ませて、再び来た道をてくてく歩いて東村山の駅へと戻ります。やっぱり帰りの方が道が分かっている分、気楽ではありますよね。とはいえまぁ1時間かかるのでやっぱし遠いよね……。この日も慈光寺同様、正法寺安楽寺と合わせてけっきょく15kmくらい歩きました。30年後も歩けるんかな……、最悪タクシーってゆうかまだ30年後の心配はよそうね……。翌日はめちゃめちゃ寝ちゃったよね、疲れちゃって。でも目的地があって、そこを目指して一生懸命歩くという行為はすごい充実感があるなぁと思いました。

 
 
 
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