ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2018年映画の旅②

ものすごい主観であります。
かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2018年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

レッド・スパロー
 ★★★★☆
好きです(笑)。
あ~~ジェレミー・アイアンズが素敵だな~~。てゆーか登場人物がみんな魅力的だったしゅごい……。あとやっぱり、金髪の魔力ってすごいなって思いました。もっとも「黒髪の多い南欧では金髪への憧憬が強く、金髪の多い北欧では黒髪への信仰がある」って話を小耳に挟んだことありますけども。
アトミック・ブロンド』よりも、ヒロインがイチから出発する分だけ寄り添って観られるよね。『女王の花』じゃなくて『暁のヨナ』みたいな(伝わらない)。

タイタニック ★★★★★
午前10時の映画祭9オープニング作品。1997年12月日本公開。
そう、私は、その時、リアルタイムで映画館で観たのだ。
絶対にコケると言われていた前評判も知っている。「でもこれは絶対に良い映画だ!」と確信に満ちた母親に連れられて。封切り直後のガラガラの劇場。当時12歳。ただ圧倒された思い出だけの、20年前。
その後、TVでも観ていない。なんとなく怖かったんだろうなぁ。20年経ってもう1度劇場に足を運ぶのも怖かったんだけど、32歳になって観たら何を思うんだろうって好奇心があり、意を決して劇場のシートに身を委ねてからの3時間。なんなら20世紀FOXのファンファーレで泣いた(バカ)。
でも本当に、最初の1シーンで涙が溢れてきたんだよね。ただそれって、20年前に観ていたからこそなんだよね。『フォースの覚醒』でソロ船長に再会した時の興奮と似ているのかもしれない。私の映画人生のひとつの象徴だったのかもしれないと、今になって思うのです。20年前にたった1度きり観た映画なんて、ほとんどだいたい忘れてるのよ。でもね。この映画だけははっきり覚えていたし、なんなら観ながらどんどん思い出してきて、「あぁぁラストカットってこうだったよね!??」って中盤でハッとしてその時点で号泣するし……。20年経って、私はこの映画の本当の偉大さを噛み締められたのだと思います。
だから、また20年経ったら観ようと思います。本当に、今回観られて良かったなぁ。映画そのものもだし、あとは私の人生として。そろそろ『プライベート・ライアン』とかももう1度観られる気がしている(あれも本当に大変な映画だった)。
どうでもいいんですが、作中のメイドさんの衣装を観て「森薫さんが解説してた通りの! この時代のメイドさんのお洋服だ!!!」って興奮したので、そういう意味合いでも自分が随分と年を取ったなと思いましたね……。

君の名前で僕を呼んで ★★★★☆
Call me by your name. なんて美しいタイトルなんでしょう、本当にね。
正直な話、こうゆうストーリーの…それは美しいストーリーなんですけど、ある種の普遍性があるじゃないですか。美しい少年と、美しい青年。ひと夏の、あの夏の日の、恋。
この映画を決定的に崇高な境地に至らしめたのは、エリオとオリヴァーそれぞれの役者さんの熱演もさることながら、紛れもなく少年エリオの両親の存在。震える声で迎えを頼む息子に、何も尋ねることなく車を出す母。そして、そんな息子が帰宅した時に、あんなにも美しい言葉をかける父ーー。
「多くの親は子供の感情が早く落ち着くのを願うだろう。けれど私はそは思わない。心を殺していくと、ひとは30歳までに多くの部分を削がれてしまう。そうすると、次に愛した相手に与えられるものが少なくなる」。
……ティモシー・シャラメ、果てしなく澄みきって美しかったです。アーミー・ハマーとのバランスも最強でした。『タイタニック』の2人もそうだけどさ、今この時しかない決定的な瞬間の輝きってやっぱりあって、それを結晶として残すことのできる映画って偉大ですね。
「両親は知ってた」「そうだと思っていた。僕を義理の息子のように扱ってくれたから」。

レディ・プレイヤー1 ★★★★★
超快作!!!!
あー、コレ、MX4DとかIMX3Dとかで観たら本当にすごいんだろうな~~酔うから観ないけど!!! “スピルバークから日本へのプレゼント”って、本当にね。悪役が使うのは絶対にゴジラじゃだめなんだよ、メカゴジラじゃあなきゃ。私、ガンダムほとんど通ってないけど、でも「俺は、ガンダムで行く」って日本語で言われたあの暁の胸の高鳴りを一体何に例えよう!!! ちなみに私も『シャイニング』は観てないよ! 理由はエイチと一緒でホラーだからだよ!!!
あーほんとちょー面白かった! それ以外に必要なことなんてなーんもないよって心底思わされたもの。『E・T』でスピルバークに魔法をかけてもらった私たちは、彼の魔法は本物だって知っていたはずなんだ。そして、ハリデーというキャラクターこそ、私たちの映画の夢の全てだと思ったんだ。

地獄の黙示録 ★★★★☆
戦場の狂気が、映画に乗り移った。結果、完成したのは異形の戦争映画。撮影に際して実際に森を焼き、牛を屠り、なんかもう人1人殺してても驚かない勢いの、画面。
主人公の大尉が、任務の前に街のホテルで過ごしている時はまるで廃人なのに、戦場に出たとたんにそこを地獄と呼びつつも研ぎ澄まされて、ある意味ではいちばんマトモになる。けれども辿り着いた結末は、そんな彼さえも混迷の底に引きずり込む、未知なる狂気。
てゆーかハリソン・フォード出てたの気付かなかったし、若かりしローレンス・フィッシュバーンが別人すぎて!!! とゆーところも興味深かったです。あとやっぱり、ロバート・デュバル演じるギルゴア中佐は圧倒的。でも何よりもマーティン・シーン、とっても素敵でした。

ファントム・スレッド ★★★★☆
みんな…毒キノコを……持ち出すんだな……。
優雅にして華麗。圧倒的なドレス。何の説明も無くとも、身に纏うことは誇りであり作品であるということを訴えかける。そこには何の疑問の余地も無い。最近、とても服飾に興味があるので、そこもすご~~~く素敵でした。突拍子もなく幸せなラブストーリーと共にね。

30年後の同窓会 ★★★★☆
ローレンス・フィッシュバーンベトナム退役兵の30年後を演じているというわけで、すさまじくタイムリーなタイミングで観られた気がします(別人すぎるけど!!!)。
回想シーンを一切用いないからこその、圧倒的な現実感。描かれるのは戦場ではなく、アメリカの街並み。住宅街。そして墓地。けれどそこに根を下ろして沁みついて離れない、戦争の暴力的な存在感。素晴らしかったです。

ハン・ソロスター・ウォーズストーリー ★★★★☆
果たして私はハリソン・フォードじゃないハン・ソロを受け入れられるのか…。とか思いつつポップコーン抱えて席についたので、お前すでに受け入れてるだろって感じだったのですが……。結果…ちょー楽しかった……(笑)。
オールデン・エアエンライクが、ちゃんとそれはもうすごく雑に丁寧にハン・ソロしてくれてた!! キャラクターとしてめちゃめちゃに強いんだなハン・ソロって実感!!(もちろんそれを確立させたハリソン・フォードの偉大さな!!)。
そんでもってキーラ役のエミリア・クラークが超別嬪さん。素敵。
しかして極めつけのキャラクターはL3だった。彼女は偉大。
今作のアメリカでの初動が鈍かったので(他の同シリーズ作品に比べては、という話だけれども)、今後のスピンオフ白紙ってニュースを見かけたのだけれど、今探したら出てこないんだけどけっきょくどーなったの…?? まぁ確かに数撃ち過ぎてるからこっちも追っかけるの大変だし、エピソード9の後まで私は追うのか追わないのか!? って感じではありますけども。でもやっぱり愛さずにはいられないシリーズなんだよなぁ~~~と実感。

スターリンの葬送狂騒曲 ★★★★☆
いやー…笑っちゃったわ(笑)。
恥ずかしながらこの辺の時代のことはほぼ知らなくて、後年フルシチョフが権力を握るってことしか分からずに観ていたのですが…(てゆーか、フルシチョフ役の役者さん、ちょープーチンに似てない…??)。観終わった後、いろいろ調べ回っちゃったから偉大…。
誰がどういう肩書きで何の人なの!? って冒頭に混乱してたら、スターリンが倒れた直後に部屋に駆け込む際にスローモーションになって、バーンって登場と同時に肩書と名前を画面に出してくれたのすげぇ凄かった(語彙)。集大成は遅れたやってきた男・元帥ジューコフな!!
あー、それにしても勉強になりました。でもホントに笑っちゃったから怖い。

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