ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2021年映画の旅③

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2021年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

隠し砦の三悪人 ★★★☆☆
雪姫を演じた上原美佐さんの、圧倒的姫でしかない感と言ったら……!! って調べたら活動期間2年で引退されていて、まぁだからこそ美しいのかも知れないけど、もったいなさはありますよね。その、高貴なる力のある瞳。
ストーリー自体は完全に娯楽に振り切ったチャンバラ冒険活劇で、話の作り自体は古いんだけど、それはつまり古典であるということで、しっかり今でも笑えちゃうから凄い。

クーリエ 最高機密の運び屋 ★★★★★
とりあえず『カリオストロの城』は観に行かなきゃって思ってて……でもカリオストロは何回も観たことあるから他にも1本観たいなって思って……時間もちょうど合うから観てみよう~という、かなり軽いノリで観たのですが……。
…………だっばだばに泣いてしまった。
決して派手な映画じゃないんだけど、たまにこうゆう巡り合わせがあるから映画観るのやめられんな~、あと私は映画館で観るとホントに没入できる才能が割とあるな……(世間的にも割とある才能だと思われ)となって、映画熱が再燃してる自覚があります。
市井の一市民が、詰まるところは家族の命を守るために動かざるを得ないほどの危機的状況を迎えた時代に、かく戦いけり勇敢な人々に。奔走した結果に「貴方が正しかった」と言った彼女と、「君も正しかった」と答えたその老獪な彼も。今も知る由もないところで、こんなことが静かにけれど激しく巻き起こっているのだろうか。それはおそらく。
あと、音楽が本当に素晴らしかったです。

ルパン三世 カリオストロの城 ★★★★☆
同時上映『ルパンは今も燃えているか』。こうやって並べて観てみると、ルパン三世って本当に大勢のクリエイターの創作意欲を掻き立てて、そのすべてを柔軟に受け入れてきたあまりにも稀有なコンテンツなんだなぁと再確認した次第。カリオストロと180度違うもんね。このあと金曜ロードショーで元祖(ってゆーか、アニメ1st第1話なのね)の『ルパンは燃えているか』を観る機会もあって良かったです。
で、『カリオストロの城』。なのでそうして並べて観た時に、まぁ当たり前なんですけど、ジブリですね!! そしてだからこそこんなにも愛されているんだよなぁって。たぶん90分あるかないかくらいの作品なんですけど、まーあ無駄がひとつもない。そのうえで冒険・ロマンス・陰謀、欲しいもの全部乗せで一切くどさが無い。そんで何度でも観たくなっちゃうから今回こうして劇場にも足を運んだわけですが(笑)。本当に幼少期から何回観たのよ……(笑)。これから先もルパン三世は自由に展開していくしそうであって欲しいし、そしてこの作品は不朽の名作。

007 ノータイムトゥダイ ★★★★☆
大切なお知らせなんですけど、私、ショーン・コネリー好きだ好きだと言い続けて早幾年月!なんと!!  007シリーズを今回初めて観ました!!! もちろん今作はダニエル・クレイグボンドです! 初めて観ました!!!(大事なことなので2回言いました)
いや~、流石世界的タイトル! お見事としか言いようのないアクション超大作!! クレイグ超絶カッコいいぃ!!! 前作からそこそこ続きモノだったことに観始めてから気付いたんだけど、ぜんぜん問題なかったね!!(観てるに越したこと無いけど、気になんなかった)
パロマちょー可愛いなって思ったらホントにあのシーンでしか出てこなくて、美女の使い方贅沢だな~流石~~ってなった(笑)。『ブレードランナー2049』のあの子ですわね!! そしてみんなつおい流石……。
極めつけは最後のテロップよ、訳文もつけずに原文一言のあの威力よ。いやー、ジェームズ・ボンドってゆーアイコンの強さ……。

最後の決闘裁判 ★★★★☆
この題材を圧巻の物語に仕立て上げたのはやはりリドリー・スコット凄しとしか言いようがない。同時に商業的成功がついてこないのも仕方ない題材。本当によく撮ったよね……。
陰湿ながらも義母の放った「今生きている」という言葉の重み。そしてヒロインにとっては結局、夫も強姦魔もどちらも許し難い存在と化し、それぞれが死したことでやっと解放される。「再婚することは無かった」という字幕はつまり、「2度と結婚することは無かった」ということ。
主演3人の演技が圧巻。殊更、ジョディ・カマーの内なる炎が燃え滾る美しさの際立つこと。

DUNE/デューン 砂の惑星 ★★★★☆
最初に全ッ然関係ないこと言うんですけど!! ティモシー・シャラメは今のうちにタイタニック的な圧倒的にして記念碑的ラブストーリーを1回やっといて欲しいんですけど!!! そんなことはご本人とハリウッドの偉い人たちに委ねますけど!!!!(真剣に関係ない話をしました!!)
閑話休題。なんだけどもう、この映画についてはネットで見かけた「オシャレなスターウォーズ」って一言でいいと思うんだよね(笑)。ポールたちが駆けていったエアポートにミレニアムファルコンがあっても全然違和感ないもん(笑)。かーちゃんはフォースを操りし一族だし(違)。そんでポール、いきなり闇落ち発言しだすから「お前はアナキン・スカイウォーカーかっ!!」って思ったよね(笑)。ちなみにオスカー・アイザックも出演しててそこもスターウォーズではあるけど、彼については役柄がポー・ダメロンとは180度違うので全然スターウォーズ味は無いです!!
ストーリー自体はまだまだ序章なので、後編が楽しみです(あるんだよね???)。SFオタクだけど原作全く存じ上げなかったので(それはもはやオタクではない)、どの程度まで闇落ちギリギリいくのか楽しみです!!
だって! なんてったって全編に渡ってアンニュイ極まったティモシー・シャラメが!! IMAXのでっかい画面に!!! そんでもってジェイソン・モモアとのあの体格差見ました!?? 屈強な兵士と!! 線の細いしなやかな少年!!!(なんかヤバい発言である自覚はあります)
……だから最初の話に戻るんですけど、記念碑的ラブストーリー……はまぁ、『君の名前で僕を呼んで』があったからいいか……。いやでも望みはまだ捨ててないよ……。若い女の子2人組が特典のポスターと嬉しそうに写真撮ってて、やっぱ脈々と受け継がれてきたハリウッドスターってそうあって欲しくあるんだよね~~。ポスターもらえるなんて知らなかったから、うまく持って帰ってこられなくてくしゃっとなっちゃったのだけが残念……。

未来世紀ブラジル ★★★★☆
あまりにも濃厚で混沌たる、不条理の世界。
ベースは完全にジョージ・オーウェルの『1984年』なんですけど、もうなんかあれを遥かに凌ぐ圧巻の情報量が押し寄せてくるので、まだあんの!? まだやるん!?? ってなりました(笑)。そりゃあもう凄まじいです(笑)。
主人公の妄想もなかなかのものだし、その妄想に起因する謎行動に結局は乗っかった彼女も大したものだし、ジョージ・オーウェルが築いた情報局とかナントカ局の殺人的イメージを継承した世界観もやばいんだけど、たぶんこの作品をこの作品たらしめたのはあのダクト修理のおじさん(※ロバート・デ・ニーロのことを言っています)だよね!! 普通に階段かなんかで登ってきて、帰りだけ滑空していくあのおじさん!! あのおじさんがいなかったら随分殺伐とした話になってしまっていたと思うんだけど、総ての希望をあのおじさん(ロバート以下略)に託せる可能性が残されていただけで、強烈な悲喜劇になったよなぁ……。
クライマックスはそうして、結局は『1984年』に帰結する。人はいつだって、完成されたディストピアの夢を見る。

ユージュアル・サスペクツ ★★★★☆
何て鮮やかな。もうその一言です。
めちゃくちゃ素直なので、見事なミスリードにスムーズに乗せられて、それはもう最後の種明かしで「うわあああぁぁぁぁー!!!」となって、めっちゃくちゃ気持ち良かったです(笑)。素直っていいものですね!!(笑) サクッと観られる尺も有難いです。

ファイト・クラブ ★★★★☆
未来世紀ブラジルにも匹敵する怒涛の情報量。もうね、圧倒的に疲れるしめっちゃくちゃ振り回される(笑)。もちろん物理の殴打も超絶凶悪なんだけど、情報量の暴力がヤバヤバで、最終的に交錯する情報に追い詰められていく。
強烈なアイコンとしてのブラッド・ピットヘレナ・ボナム・カーターはあまりにも象徴的なんだけど、“普通の”会社員であったはずのエドワード・ノートンが堕していく様こそが恐ろしい。ぜんッぜん万人受けしないからアレだけど、そう、本当に『時計仕掛けのオレンジ』だよね。

 
 
 
 
 
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A post shared by つるや あさみ (@asami1837)