ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2021年映画の旅④

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2021年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

グッドフェローズ ★★★★☆
マフィアってこんな簡単になれるもんだんだなってゆーか、まぁマフィアはマフィアでも平社員みたいなマフィアなんだけど、それでも奥さんも旦那のためにと本気出して俄然ヤバくなっていくからヒラだろうとアタマだろうとマフィアはマフィア。ぶっ殺されるもぶっ殺すも、やっぱりマフィア。
実話に基づく(最近この表現異常に多いけど何か取り決めがあるのでしょうか??)からそこまで派手じゃないマフィア映画だけど(まぁバンバン人殺しまくってますけど)、だからその分リアルに肉薄してくる。それにつけてもマフィア映画には絶対にロバート・デニーロが必要だよね!!

ダ・ヴィンチは誰に微笑む ★★★☆☆
「美術品はマネーロンダリングの道具」ってゆー、この概念の壮絶さ。端くれのハシクレではあるけども、一応博物館学を履修して学芸員資格(正確にはアレ資格じゃないんだけども)を持つ身として、いや~グレーな世界なんだよなぁって思いましたけど、99.999%のキュレーターはあんな派手なことしてないと思います(笑)。
真作とは、贋作とは。工房作をどこまでそれとするのか。かつてゴッホの絵に感銘を受けて研究者になった方は、のちにその時の絵が贋作だと判明した際に「絵は偽物だったが自分の感動は本物だった」と言った話を聞いたのですが。作品の価値は画家の名前なのか、では最初にその名前を評価するのは? その値段は??
ぜんぜんどーでもいいけど、ロシア人(ロシア人富豪個人)のことロシア人って呼び続けてたのまじウケた(笑)。

マトリックス ★★★★★
150年ぶり(訳注:15年ぶり)くらいにちゃんと観ました……まじエポックメイキング!!
1999年作品で、当時は映画館で観てないんですけど、TV放映の時かなんかに観てやっぱり衝撃的でしたよね。ただ実は私は映像の革新性も去ることながら、サイバーパンクの極致ともいうべきあの世界観にこれでもかって惹かれた身であり。1作目は主にマトリックス内部での戦闘だけど、2作目・3作目で現実世界の戦争も激化する中で描かれるマッドな世界観に完全に酔いしれましたよね……。
とゆーわけで日曜日に劇場で1作目をIMAXで観た後、アマプラで月曜日に2作目・火曜日に3作目を部屋を真っ暗にして超絶真剣に観ましたよね! あー、好き。叶うことなら全部IMAXで観たかった!! てゆーか改めて観たらこの時期のキアヌ・リーヴス激烈カッコ良すぎん!?? そして新作の予告観た時「キアヌその髪型のまんまネオやんの!!???」って思いませんでしたか私は力いっぱい思いました!!!!! 
……でもね、やっぱりあの頃のキアヌが年取って今のキアヌがあるんだから、キアヌの代名詞たるネオも年取ったらこうなるのも必然なのかも。予告映像でキアヌのインタビュー繰り返し観たけどさ、「色んな人が『マトリックス』で人生が変わったと言ってくれる。ありがとう、僕もだよ」ってゆーキアヌはまじキアヌで良いなぁと思ったのです。まじ人生。
続編やるって聞いたとき、「えぇぇ~、やっちゃう~~!??」って思ったのも事実だけど、改めて観直したらいくらでもやりようがあるなって思いました。どう料理してくるか、どう転ぶか分からんけども、でもこの世界観にもう1度浸れるのは圧倒的喜び。これを書いている時点で明日、スターウォーズ以来の公開初日キメてきます。震える~~~!!!

ラストナイト・イン・ソーホー ★★★★★
スタンディングオベーション!!!
ほんと! 素晴らしかった!!! エリーが「嫌」って言い切ったあの瞬間、ガッツポーズですわよ!! 歴史上、すべての夢を見果てた女の子たちの復讐を、あのたった一言でやり切った。
エリーとサンディ、シンクロする役だから観る前は同じ役者さんかとも思ったけど、ちゃんと違うのね。そしてちゃんと違うのには理由がある。初めて60年代のソーホーに紛れ込んだエリーを迎える007の大看板に、かつてのボンドガールを揃えたキャスティングは意識していなかったはずはない。だけどやっぱり“ショーン・コネリー主演”と大きく書かれたあの看板に抗いがたく胸を躍らせないわけにはいないのも事実で、だからこそサンディは夢を見て、夢に溺れていく。
ジョン(演マイケル・アジャオ。まだぜんぜん情報が無いからまたいつか会いたいね)がまじいいやつで、ほんとジョンがいてくれてめちゃくちゃ助かったわ……。あと、ジャックの役者さんがドクターフーのドクター経験者で、そのことを後から知ったんだけどめちゃくちゃイギリスっぽくていいなって思いました(笑)。

マトリックス レザレクションズ ★★★★☆
そして昨日の今日です、やってきました公開初日。お客さんいっぱいだけどガチしかいない映画館、サイコーですね。ほんとのガチは日が変わってすぐの最速上映行ってる人々だけどもね!!
これはね、否定論が湧きまくっても本当に仕方ないとも思う映画ではありました。ネオが出てきてからの20分間(体感)、めちゃくちゃメタくてほんとヒヤヒヤしたもん。これどーすんの??? って。でもそのメタさは、もはやアイコンとして消費され尽くしてしまったような『マトリックス』を、ネオ(ひいてはキアヌ)に取り戻すための物語なんだと思ったのです。
現実世界(マトリックス外部の世界ね)の設定を生半可に20年後とかじゃなくて、「君たちがマシーンシティに向かってから60年が経った」って言われた瞬間に、まじトリップしましたのよ。なんかそれだけでもう圧倒的に切なくなったのよ。それでさ、キアヌの髪型問題がさ、まさかのここで生きてくるんだけどさ、現実世界だとちゃんと坊主頭にしてくれててさ、「あぁ、こんなに齢を取っていたんだなぁ……」って思ったのよ、その姿を見た時。そう見えるように演じているからというのももちろんあるんだけど、でも確かにそこにいたのは弱弱しく衰えた初老の男だったんだよ。往時のネオも悩み悶えてそれでも輝いていたのは、若さの持つ生命の強さみたいなものが確かにそこに在ったんだよね。まだ人生において、そしてなにより物語において無限の可能性が広がっている。
けれど、齢を重ねるということは、人生の選択を進めたその先にひとつひとつ道が減っていくということ。物語の進む先は絞られてくるということ。やっぱりそれは果てしなく悲しくて切ないよ。かつての強さを喪失したヒーローの姿がそこにある。60年の時を経て、かつて共に闘った仲間たちの死を知り、新しい世代の戦士たちと出会い、自分の時代が終わったことを知るヒーローの。同時にそれは、『マトリックス』という一世を風靡したコンテンツの終わりをも象徴しているように思えたのです。だからこそネオはキアヌの今の髪型をそのまんま踏襲したんだよね(想像)。あの頃のマトリックス的ネオはもういない。時代と共に擦り減って死んでしまった。生きていたのは齢を重ねたか細い初老の男、もはや力を失った長髪の。
これ作ったなら責任もってあと2作くらい作って欲しくはあるけど難しいか。でもね、言いたいことはすっっっごい伝わった気がしてはいるのよ。ここまで書いたことを友達に話したら「そこまで汲んでくれたら製作者冥利に尽きるよ」って言われました(笑)。

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ★★★★☆
12月25日の午前中に1人で観に行きました! 偉い!!(そうか??)
そんでもって初見でしたし何ならティム・バートンが監督だとばっかり思ってたんですけど違うんですね! 監督ヘンリー・セリック氏はストップモーションアニメの巨匠ということで、今ならCGで何でもできるけど、やっぱりこの質感は生身を撮らないと映せないんだなぁと思いました。光と影が本物だからね。
あとはもう断然素敵な音楽と、お伽噺はこうでなくっちゃという残酷さ。とびきり怖くてキュートで、時に厳しい。優しさはあんまりなくってとってもロマンチック。そう、こうでなくっちゃね。

 
 
 
 
 
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A post shared by つるや あさみ (@asami1837)