ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2022年映画の旅④

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2022年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

シン・ウルトラマン ★★★★☆
夜道を歩いていると結構な頻度で思うことがあるのです、「その角を曲がったところに海底原人ラゴンがいたらどうしよう……」と。
そうなのです。何でかよく分からんのですが、私は小学生の頃に初代ウルトラマン~タロウまでを履修していたんです。一部、ウルトラQも観ていたんじゃないかと思います(なんせ人間サイズのラゴンがトラウマなので)。ぜんぜんリアルタイムじゃないから、たぶん夏休みの再放送とかだったんじゃなかろうかと思われるのですが。
だから私はメンフィス星人もゼットンも巨大フジ隊員も知っているわけで(かつてはゼットンゼットン星人の兵器だったことをちゃんと思い出せる程度には)、子供の頃以来観返していなくて細部うろ覚えすぎたとして、でもウルトラマンの遺伝子を埋め込まれてて、幼少期のその刷り込みって何よりも強いのですよ。
とゆーわけで『シン・ウルトラマン』、めっちゃくちゃウルトラマンしててちょー楽しかったです(笑)。これがウルトラマン履修していない人が観た時にどう感じるのかぜんぜん分かんないんですが、“ウルトラマンとは、つまりこうゆうものなのである”っていうのを2時間でまとめ切ったとしか言いようがない。なので、これで初めてウルトラマンに触れる方に言いたいのは、“これがウルトラマンです!!”とゆーことです(笑)。
もう私はずっと「いっそハヤタ隊員って言ってーーー!!!」って心底叫んでおりました(笑)。斎藤工すごいよ。あとチーム内で若手の早見あかりちゃんと有岡大貴くん良かったです。

理由なき反抗 ★★★★☆
ジェームズ・ディーンを履修しよう第1回。
というわけで、初めて観ました。てゆーか私、ジェームズ・ディーンの年代すらあんまし把握してなくて、1933-1955年なんですね。思っていたよりか昔だった、ほんとに古き良きアメリカなんだなぁ……。
当時のアメリカのティーンってこんなんなんです!?? ってゆーカルチャーショックもあるんだけど、だけどもなんか青少年がやるとこ病むこと永遠に変わらんな……とも思いました。ジムは鬼素直な良すぎるくらいには良い子だよ……。

帰らない日曜日 ★★★★☆
予告を見た段階で……「森薫さん……」って思ってたんですけど……。本編最中もだいたいずっと「森薫さん……」って思ってましたよね(笑)。
ポールも大概なんだけど、ジェーンの肝の座り具合もすごかった(笑)。まぁあれくらいじゃないと良家の御曹司と関係なんて持ってられませんわよね! ポールと終わってしまった後の生き方も本当に強く美しく、そして悲しい。「私の男は私に名作を書かせるためにみんな死ぬの?」「書かなければ生きてこられなかった」。ジェーンを演じるオデッサ・ヤングの凛とした美しさが全てに説得力を与えている。
個人的には柔らか御曹司くんより哲学者ドナルドが好みだし、ジェーンの人生に彼がいてくれて本当に良かったよって思いました。あとはキッチンメイドのミリーが可愛いなとか、裸で読書って本当に良いものなんだなとかそんなことばっかり考えてましたね……。

エデンの東 ★★★★☆
ジェームズ・ディーンを履修しよう第2回。
というわけで、初めて観ました。時代物(とはいえ制作年から30年くらいしか前じゃないんですけどね)かつ聖書の題材がテーマなので、『理由なき反抗』よりも格式があってクラシック。
今回この2作だけ観て、と言ってもジェームズ・ディーンの出演作は3本しかないゆえに、そりゃあその時代のあのアメリカのアイコンにもなりえるようなぁ……と思いました。父親に縋りつくシーン、アドリブなんですってね。それ聞いた時は流石にぞっといたしました。兄弟の間で揺れるエイブラを演じたジュリー・ハリスもめちゃめちゃ素敵でした。
あとやっぱり、世の中の大多数の人は正義漢のとーちゃんよりも、かーちゃんの方に惹かれると思うんだよ。これは麻生みことさんの漫画からの引用だけども、「人間、正しいから魅力的ってわけじゃないからね」。

トップガン マーヴェリック ★★★★☆
前作は数年前に観ていて、そんなにピンともきていなかったのですが……、でもやっぱ映像凄そうだから観に行くかなって軽い気持ちで観に行ったんですけど……、こいつはすげぇや……!!!
なんせ過去の過ちがありますが故、“絶対に誰も死なせない”が何十年か越しの今回のトムの課題であり、そんなもん絶対に叶えられるに決まっているからにして、つまりこれは味方誰も戦死しないという圧倒的確証をもって観られる超安心安全感。トムのトムによるトムのための映画。なんだけども血気盛んな若者たちも、脇を固める歴戦の将校たちもしっかりくっきりキャラ立ちしてるし、誰が誰だか分かんなくならないというのはめちゃめちゃポイント高かったですね(笑)。
そんでもうあの劇場の椅子を揺らす(4DMXとかじゃなくてフツーの上映でもフツーに揺れる)戦闘機の大爆音のエンジン音はやっぱたまんねぇんですわ。これが映画館の醍醐味ってやつですわ。

ライトスタッフ ★★★★★
トップガン マーヴェリック』冒頭でトムが軽々と飛び越えて、その更に遥か先のマッハ10さえも掌中に収めていたその後に。サム・シェパード演じるチャック・イェーガーが自らの命を賭けつつも大胆不敵にマッハ1の壁をぶち破ったその冒頭10分。もう私は号泣いたしましたわよね……。
トップガン新作のその冒頭は本作へのオマージュだそうですね。あぁだからその1シーンのためにエド・ハリス(最近ほんと観る度にずしっと歳を取られてて、ちょっとずしっとした気分になってしまうの。元気でいてね、エド……)を連れてきたのか。本作を観た後にもう1回トップガン観たんですけど、もう感動のピークがそのオマージュシーンになってしまった(笑)。あまりにもはっきりとオマージュしていたことを思い知ったので……。

1983年作品。おそらくは初見だと思うのですが、ロケットの打ち上げが次々に失敗する様をユーモラスに描いたあのシーンを観た瞬間、子供の頃からずーっとずーっと記憶にあった初出不明の印象的なその映像と見事に重複して、だからもしかしたら観たことがあったのかもしれないのですが。でもそれ以外はすべて初めてだったと思うのです。
宇宙開発の萌芽が生まれたかどうかという時代から、マーキュリー計画完遂までを描いた大河ドラマ。上映時間193分にしり込みしたものの、けれども物語の語り口はあくまでも軽く、そしてあくまでも情熱的で、その完璧なバランス感覚の中で必要なだけの時間が必要なだけ過ぎて、そしてクライマックスを迎える。ただそれだけにして、圧倒的に重厚な物語。

ザ・ロストシティ ★★★☆☆
映画的にはほんとにまじどうでもいいタイプの作品なので、特におススメはしないのですが(笑)。ダニエル・ラドクリフが何の役でもござれみたいな役者になって心の底から良かったなぁと思うのです。そんでもってブラッド・ピットもまじどうでもいい役だったんだけど、でもあれはブラピじゃなければ務まらんかっただろうな(笑)。サンドラ・ブロックがずっと訳分からんラメラメ全身タイツみたいなの着ててネタだったけど、最後の最後で綺麗なワンピースに着替えてくれてそれはもう美しくて流石の素晴らしさだったですわ。
あと最後にひとつ、「君が書くとしたらどうする?」「真実を確かめに行く」「じゃあ行こう!」と現実世界で駆け出した瞬間(いや映画ですけどでもね)。そうやって生きなきゃなぁと深く思ったのです。そんな字幕翻訳は『アンチャーテッド』と同じ爆イケな方だったので今回もキレッキレでした(笑)。もっと高尚な作品の訳どうやるんだろうってのも気になるけど、このテの作品にこの言葉チョイスの勢いは気持ちいいです(笑)。

アポロ13 ★★★★★
1995年作品。たぶん20年ぶりくらいに観ました。更に史実をもとにしているからして、結末なんてみんな知っているわけですよ。なんですけど劇場中ぐずぐずに泣いてて、やっぱトム・ハンクスすげぇよ、エド・ハリスかっけぇよ……と思うのです。地上からクルーを支え続けた飛べなかった飛行士ケンを演じるのが、『フォレスト・ガンプ』のダン隊長を演じたゲイリー・シニーズってゆうのがまた、ね。
ライトスタッフ』⇒『アポロ13』の順番で観れて本当に幸せでした。初の月面着陸のことについては『ファースト・マン』を思い出して補いました。宇宙開発史もの大好きです。だいたいいつもずるずるに大号泣してる……。
けれどね、映画の出来とか感動とか、そうゆうのとは全く別のところで私は心の底からこう思うのです、「そんなガラクタで月まで行くな!!!」(笑)。大気圏突入軌道の再計算、宇宙で手計算して地球で5人くらいで検算してるの観て、まじこっわ!! って思いました(笑)。

 

 

 
 
 
 
 
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2022年映画の旅③

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2022年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

オートクチュール ★★★★☆
終演後におばさま達が「どうして才能があるって見抜いたのかしら~」「手先じゃないの~??」ってお話されていたのですが、私もそれ疑問だったのですがたぶんそうゆうことなんでしょうね(笑)。
ともあれ繊細な服飾に彩られたとても逞しい物語でした。エステルが「化繊ばっかり着て!」って憤ってたけど、綿や麻ならともかく絹なんて値段的にも管理的にも着れないってゆーか普段着にはできないよおおぉぉ!! って思いましたわよね(笑)。

フォレスト・ガンプ 一期一会 ★★★★★
2年くらい前にアマプラで観たのが初めてでした。その時も大概泣いたんですけども、内容知ってる今回も少年フォレストが走り出した時点で泣いたから末期。それを時代が移るたびに繰り返して、クライマックスは大洪水。ちょろすぎんかとも思ったけど、でもやっぱりこの映画にはそれだけの力がある。改めて観るとトム・ハンクスがやっぱりすごすぎる。
そう、強く思ったんですよ、“人生とはかく在らねばならない”と。同時にこうあることはあまりにも困難なので、だから私は物語を(映画にせよ漫画にせよ小説にせよ、他何にせよフィクションの力というものを)求め続けるのだろうと思ったのです。永遠の名作。

イングリッシュ・ペイシェント ★★★★☆
かつて芸術が芸術たるために最も重要視された、格調というもの。おそらく20世紀初頭以前の文芸作品が綿々と描き続けた、全体小説の如く。その舞台に必要なのは戦争であり、そして大人の男女の愛。
まさに格調高く上品に情熱的に、そして非常にアカデミックに。丁寧に丁寧に編み上げた傑作。愛があり、憎しみがあり、血が流れ、死が訪れる。アカデミーがアカデミー然としていた時代の最後の輝き。
2人のヒロイン、ハナとキャサリンのクラシックかつ燃え立つ美しさ。それにしてもウィレム・デフォーは何に出てても存在感と目力が凄くて惹きこまれちゃう……。

ひまわり 50周年HDレストア版 ★★★★☆
時代の残酷さの前に今改めてスクリーンに映し出される景色。カラーで映画を撮ることの意味を、あの圧倒的な(数多の死体の上に植えられた)ひまわりの黄色が物語っている。
ソフィア・ローレン演じる傲慢なまでに力強いジョバンナ(言葉も通じぬ社会主義の異国に独り赴き、数々の賢明な言葉を無視し遂に夫を探し当てえた彼女のことを一体誰が責められよう)が、マーシャと出会った瞬間にお互いに察し気遣うあの空気が忘れ難く胸に残る。そして確かに長い年月を経てしまったあの雷鳴とどろく最後の夜の邂逅も。
――私は長いこと、自分が生きる時代は何もない時代だと思っていました。歴史書で語られてきた数限りない事件を経て、今この時代を後世の教科書は多くは言葉にすることも無いだろうと思っていました。けれど旅客機が貿易センタービルに突っ込むのを、津波が町を飲み込み火の手が上がる中に残された病院の屋上で救助を待つ人々の姿を、世界中に蔓延した未知のウイルスが荒れ狂うさまを、私はこの時代で目の当たりにすることになりました。そして今、この時代にもはや起こることは無いと思っていた戦火の映像を観ています。本当に何もない時代であらなければならなかったのだと、今は思います。

ベルファスト ★★★★☆
戦争の話。それは規模としてはあまりにもささやかな戦争で、ささやかに確実に日常を変容させ、実際的な血が流される。
とーちゃんとかーちゃんの関係が、それでも何ひとつ疑われることのない愛が素晴らしいなと思いました。そしてじーちゃんとばーちゃんの物語も。キアラン・ハインズ演じる祖父ポップの遺した「人は胸の高鳴りからしか学ぶことはできない」というあまりにも美しい真実の前に、私はただ深くうなずくしかできないのです。

ナイトメア・アリー ★★★★☆
淀みなくギレルモ・デル・トロ作品。耽美で、妖艶で、血が流れ、愚か者は堕していく。
すごい意外性はないんだけど、こうゆー作品としてはだから珍しく安心して(?)観られるってゆーか、私が訓練されただけなのかもしれないけども(笑)。ルーニー・マーラ可愛いなぁ~(笑)。

アネット ★★★☆☆
難解だった……、途中で遭難しそうになったくらいには……。
最後の最後、何かを掴めそうになった気がして手をめいいっぱい伸ばしたけど、まぁ軽々とするりかわされました……。140分くらいの作品だから短くは無いけど、それにしたって5時間くらいの体感だったな……。
とゆーわけで完全にキャストに惹かれて観に行ったのですが、気軽に手を出したらいかんかった(笑)。とても人様には薦められないけど、アダム・ドライバーは本当に生粋の俳優なんだなって思いました。“ハンサム”“非ハンサム”の役を両方ここまで圧倒的な説得力を持ってできる人はいないですわ。あとまじマリオン・コティヤールが画面におわしますだけでもう私は満足です(笑)。

カモン カモン ★★★☆☆
色彩のない白黒の画面に咲いた、鮮やかな物語。抑制があると同時に、激情。
実際的には淡々としたお話なのでやっぱり眠くなっちゃうところもないではないんですけども、主人公たち3人の関係が新しく築かれていく終盤はやはり美しかったです。

ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガー ★★★☆☆
やっぱりたまにはこうゆうマジどうでもいい映画の摂取が必要になるよね! こーゆーんじゃなきゃ満たせない人間の欲望っちゅーもんがあるのよ!!(たぶん) 前作一切観てないし何なら存在すら知らなかったんだけど問題ナッシングでした。
それにしたってライアン・レイノルズとそしてもちろんサミュエル・L・ジャクソンの個性は際立っててすごいわけですが、けっきょくアントニオ・バンデラスモーガン・フリーマンが出てきちゃったらもうぜんぶ持ってかれちゃうわけですよ(笑)。まじこの2人ずっと精力的でバカバカしい役もやり続けて尊敬するほかございませんわよ。

 
 
 
 
 
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坂東三十三所巡礼22日目 那古寺

2022年3月19日

㉝第三十三番 補陀落山那古寺

もうかれこれ1か月近く経ってしまいましたが……。
なんでこんなに時間が空いてしまったかというと、やっぱりね、八溝山のクライマックス感がヤバすぎたからだと思うのですね??

だって5時45分に家を出た前回から一転、今回は普通に朝7時過ぎに家出たし……、まぁ3時間電車には乗ったけど駅から20分平地を歩いたらもうお寺に着いちゃって拍子抜けしちゃったし……。ほんとにね、八溝山基準になるとなにもかもがあっけなかった(笑)。こんなに簡単に結願しっちゃっていいもんなの!!??? ってちょー不安になった(笑)。

不安になったんだけど。納経所で年若いお坊様に今までの軌跡が記された御朱印帳をぱらぱらとめくられて、「結願ですね、おめでとうございます」っておっしゃっていただき。そうして結願印をいただいた御朱印帳を手にお寺の階段を降り、山門をくぐった時に、「あぁ、終わったんだぁ……」ってしみじみしてきました。ちょっと泣けてもきました。完全にコロナ禍の思い付きで始めた巡礼だけど、最終的には写経もするようになったし、今までの行動範囲だったら決して訪ねることのなかった土地を踏み、その地の観音様に手を合わせ続ける日々はその道を辿った過去800年の巡礼者たちの歴史の重みを感じるかけがえのない旅でした。

そう、帰りは電車に飽き過ぎて生まれて初めて東京湾フェリーにも乗りました。ほんと短距離の対岸が見えるフェリーなんだけど、フェリーはフェリーであるだけで異様に人の心をときめかせますね!! フェリー乗り場もちょー楽しいしね! 千葉県生まれだけど太平洋側だから、東京湾サイドのあの景色はとても新鮮でした。

そんなこんなで、2021年2月27日から始まった初めての巡礼の旅はこれにて完結です。1年とちょっと。短くも無いけど、ぜんぜん長くなかったね。でも今までの何回か書いた気がするけど、またこの道を辿りたいと思っています。そして30年40年後に、そこにまだ祈りが生きているのかを見届けたいとも思うのです。当面は機会を見ながら西国三十三所の歩を進めたいと思います。頃合いを見て秩父三十四所も。
ブログにしたためるかはちょー謎ですが……。でも人生において旅の持つ威力を噛み締めているので、このまま進んでいけたらいいと思うのです。

 
 
 
 
 
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2022年映画の旅②

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2022年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

スタンド・バイ・ミー ★★★★☆
確固たる“男の子の映画”。そしておそらく、少年たちが綿々と受け継いできたこの悲しみの形は、今の時代以降は段々と薄らいでいってしまうものなのだろうなぁとも思いました。
ゴーディとクリスの輝かしい悲しみはもちろん美しいんだけれど、テディの背負っている業の悲しみが胸に迫ってきました。そして何よりも、1人森の中でものも言わずに死んでいた少年の蒼白の顔が。

オペレーション・ミンスミート -ナチを欺いた死体- ★★★★★
地道に、堅実に、しっかり、ゆっくり、時に大胆に積み重ねていった歴史の一葉一葉が、最後の最後に一気に押し寄せてくる感覚を。派手ではない、押さえたトーンの暗い色彩と抑制された感情の果てに、観る者の心のうちから揺さぶってくる大波となるその感覚を。知らず知らずのうちに大号泣してしまいました、登場人物1人1人もとてもとても素晴らしかったです。
だけどたぶんいちばん胸を打たれたのは、偽りの名前と家族と愛を与えられて暗い海に放られた彼の墓石の実際の映像であり、墓碑銘でした。歴史はかくも重い。

ナイル殺人事件 ★★★★☆
オリエント急行殺人事件』の時は思わなかったんだけど(あれは特殊だったので……)、当たり前なんだけど、殺人事件が起きると誰も幸せにならない(笑)。ので、いやー、しんどかった!!(笑) 面白いし引き込まれるんだけど、原作読んでないから連続殺人って知らなくて第2第3の殺人が起こった時はもうメンタルやられたね!!(笑)
ジャッキー役の女優さん(エマ・マッキー)がめさめさ魅力的だったんだけど、日本語のウィキペディアが無いからたぶんこれからの方なのでしょう! てゆーか女性陣はみーんな個性が際立ってて素敵だったな! エレキギター鳴らして歌うサロメの蠱惑さよ。

ゴヤの名画と優しい泥棒 ★★★★★
基本的に超絶コメディなんだけど、めちゃくちゃ笑ったけど、最終的にもう泣けて泣けて仕方なかった……。全員が全員、良い味出しすぎでしょう……。
そしてこれは本当に本当の超ネタバレなんですけど、実際に犯行に及んだのは現実においても息子だったってことでよろし?? 企画原案が実のお孫さんということなので、たぶん本当の本当なんでしょうけど。

アンチャーテッド ★★★★☆
これよこれ! ハリウッドって言ったらコレ!!! ってゆー快作でしたわね!!!
まぁ古き良きトレジャーハンターものを現代的にスピーディーに描いてくれてて、ストーリーとしてはめでたしめでたしになるのが見えてるので安心感すごいし、だから加えて爽快感すごしです。やっぱりこーゆう映画の定期的摂取必要だよね!!
そんでもって是が非でも続編作りたいよ! ってゆー思惑が全開のラストも嫌いじゃないむしろ好き(笑)。クロエの不二子ちゃんっぷりも大好き(笑)。そんでもって、字幕翻訳が炸裂しててちょー良かったな!!(笑) 「爆イケ」って翻訳、まじ拍手喝采よ(笑)。

シラノ ★★★☆☆
あーもーロクサーヌ気付けよぉ~~!! ってゆーかシラノもフランソワもやり方間違えてるって気付けよぉぉ~~~!!! ……って思いながら観てました(笑)。超絶フランス的物語(英語喋ってます)。誰1人として幸せにならんかったあたりもな……、悲しいなぁ……。
世界観はめっちゃくちゃキュートで好きです、ラストシーンでロクサーヌが着てたドレスちょー可愛かったな! 彼女がどうゆう身分の女の子なのか最後までよく分かんなかったけど(笑)。

グラディエーター ★★★★☆
22年ぶりに観ました……2000年の初封切り時に劇場で観ておりますもので……。
冒頭の麦の穂に手をかざすあのシーンで「ああぁぁぁああああぁ!!!」って記憶が蘇ったから、初めて観た時は何とも思ってないように感じていたあのシーンが本当に象徴的だったんだなって思い知ったと同時に、クライマックスは覚えがあったんですが途中の展開忘れすぎてて、ホアキン・フェニックス演じる新皇帝がゴミ過ぎて笑っちゃった(笑)。愛されたいと誰よりも願い叶えられること無く卑屈な野心に落ちていくあの粘着質な感じは本当に悲喜劇としか言いようがない。
そんで最初に観た時(※当時中学生)は「???」だった闘技場でのラスト、あーそうゆうことかって気付いたら、まじ皇帝味方皆無じゃんって思って切なくなっちゃったけどやっぱりゴミ(爆)。志は果たされるけどでも救いがないっちゃなくて、でもだからジャイモン・フンスー演じる剣闘士仲間が生きて再び故郷への帰路についてくれたことにめっちゃくちゃ救われました。
あとはホント、序盤から音楽ヤバい。重厚な弦の音色を聴くと、やっぱり映画音楽ってこうでなくちゃって思います。

アンネ・フランクと旅する日記 ★★★★☆
アンネの日記』は、未読です。だからキティーという女の子のことも、この映画で初めて知りました。
アンネの日記』は読んでいなくとも、アンネの辿ったその運命を知らない者は無く、その彼女の人生と言葉に託して抉られる、変わることのない世界の罪。ものすごく社会派だけど、それは物語だけに与えられた力で会って、なおかつアニメという表現方法がそれをさらに確固たるものにしている。過去と現在と、そして永遠の今から1年後の世界の物語。

ガンパウダー・ミルクシェイク ★★★☆☆
まぁよくある話は話なんですけど、図書館司書然とした女性がマシンガンぶっ放してるのは大好きです(笑)。アンジェラ・バセット演じるアナ・メイ筆頭に、みんなカッコ良いですし、何よりもクロエ・コールマン演じるエミリーの落ち着き払った存在感よ。「あなたは引き金を引いただけ。誰かに命令されたんでしょう?」って、まさしく真理。

 
 
 
 
 
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坂東三十三所巡礼21日目 日輪寺

2022年3月12日

㉜第二十一番 八溝山日輪寺

お寺には様々な山号が付いております。この坂東の三十三のお寺にも色々な山号が付いていまが、実際に寺が建つ土地の山名であったり仏教用語から引用したものであったり、その由来はそれぞれです。その中にあって、“八溝山”の山号を冠する第二十一番日輪寺。紛れもなく茨城県最高峰(山頂は福島県)八溝山の八合目に位置します。それはつまり、登山――。

朝ね、家をね、5時45分くらいに出たのね。そんでね、6時6分発の電車に乗ってね、その後ひたすらに電車を乗り継いでね、水郡線常陸大子駅に辿り着いたのが10時39分。駅前のロータリーで蛇穴というこれ以上バスの終点ドン詰まりに相応しい地名ある? ってゆう行き先表示のバスに乗り込み、その蛇穴に着いたのが11時30分。家を出てから5時間45分……(白目)。ちなみにバスの乗客は途中で降りた地元のおばあさん以外の3人は、完全に登山スタイルのおじさん1名と、それよりライトな装備のおじさん1名(バス下車の際に運転手さんに日輪寺まで行く登山道を訪ねていたため、巡礼者と知れる)、そして私……。

気候は温暖、風も穏やか、これ以上の登山日和は無い! 私はこの日が来るのが怖くて仕方なかったが、コンディションは最高だ!! これはマジでずっと自分に言い聞かせていたのだが、案ずるより産むが易し……とぶつぶつ頭の中で呟いていたよ産んだこと無いけど!!!

とにかくここまで来た以上は意を決して登るしかない。山頂の神社の鳥居を一礼してくぐり(だけど山頂までは行かない行けない)、一歩を踏み出します。最初は舗装路を少し行った後、ショートカットで登山道に入ります。登山道序盤で本格装備のおじさんに先を譲って、早くもぜーぜー言いながら登りますが、登山道自体とあと山もとても整備されていて明るいです。国有の杉林が大部分で場所によってはきれいに伐採されていて眺望も開け、間伐もしっかりされて下草が生い茂っているようなことはないです。まぁ、ぜーはー言いながら登ってるんですけどね……。

事前に調べて「おそらく熊は出ない」と出てきて、確かに熊出なそうだなって雰囲気の山ですが、すれ違った数名の登山者の方でクマ除け鈴を下げている方はいらっしゃいましたね。あとここを道と呼んでいるんですか?? っていう箇所は散見されました。通れるよ通れるんだけどこれは道なんですか角度的にさ、崖では……???

そんな前半の登山道を休み休みでもなんとか予定通りのペースで乗り切り、1度舗装路に出た後、日輪寺へのショートカット登山道に入ります。前半の登山道は場合によっては距離的には遠回りになる舗装路の方を行ってもいいと思うんですけど(やっぱり舗装って偉大だなって思い知りましたよ私は……)、ここは必ず登山道に入らないとなりません。迂回舗装路で回り込むとおそらく帰りのバスに間に合わないかと思われます。この登山道は杉じゃなくて自然林になります。そんでもって沢を越えなければならないので1度下って再度登るという鬼畜コースです。往きの下りの段階ですでに「これ帰りも登んなきゃいけないじゃん……」って絶望的になりましたね!! ちなみにこの下りで巡礼おじさんを追い抜き、登りで抜き返されます(驚異のペース変わらない巡礼おじさんの正体は帰りのバスで判明します)。

息を切らして。立ち止まり、休み休み。日輪寺に辿り着いたのは午後1時30分。予定通り!!!! やったー!!! ってゆーかもうホント、ホッとした。安心しましたよ。最後の登りちょーしんどかったなぁ……。ほうほうの体で本堂に辿り着きましたら、ちょうど巡礼おじさんが先に入られたタイミングで、ご住職が出てきてくださって「どうぞ~」と言ってくださったので本堂にお邪魔して参拝して納経いたしました。巡礼おじさんは隣で読経されておりました。

巡礼おじさん(呼び方)が御朱印をいただかれたのに続いて、私も御朱印をいただきます。ご住職に天気が良くて良かったねぇとおっしゃっていただきましたが、ホント天気予報とにらめっこの1週間でした。私とか特に山道素人だから、こんな穏やかな春の日じゃないととてもじゃないが太刀打ちできんかったよ……。辿り着けて良かったよ……。相次ぐ火災によって今でこそ八溝山の中腹にポツンと建つ小さなお寺ですが、江戸時代には水戸光圀公の支援も得て大伽藍を擁したとの記録もあり、栄枯盛衰の果てにそれでも1,000年以上も場を繋いできたというその歴史の重みに触れるために、私自身は歩を進めているんじゃないかと思うのです。それと同時に、いずれ坂東三十三所巡礼2周目したいんだけどこれもっかいやるん……?? それ以前にバスが廃線になったら一巻の終わりだけど!!(大いにあり得るんだなぁ……)

午後2時前の暖かな日差しの差す、お寺の近くのいい感じの土手に腰を下ろし、持参したおにぎりを食べて昼食を済ませ、そうのんびりもしてらんないので復路開始です。でも往きの段階で憂いていたあの登り部分以外は超絶快適! 1度舗装路に戻った後は登山道に入らずに、そのまま距離はかかるけど舗装されている道をスイスイ下ります。ほんとにね! 舗装って偉大だからね!!! ただしところどころ「これ昨日今日で落ちたね?」ってゆー、軽めの落石(と言ってもこぶし大より大きいのもザラにある)があっちこっち転がってて、これはこれで危ないですね?? とゆーか、昔のひとこんなところに大寺院を築き、そんでもって参拝する人とかどうしてたん……?? 八溝知らずの偽坂東の言葉を身をもって感じましたわ……。

往きは2時間かかりましたが、帰りは1時間半で麓の鳥居まで帰ってきて一礼。その後、往きと同じメンバーでバスの中で出発までの時間を待っている間に巡礼おじさんと少しお話をしたのですが、「来週からお遍路を再開するので、その前哨戦で体を慣らすために八溝山に来た」とおっしゃっていて、マジかよ……ってなりましたね!(笑) 四国八十八ヶ所ですか……、無理です……(笑)。でも坂東は日輪寺が11か寺目ということで私の方が先輩でしたので(なんせついに次回で結願ですから!!)、色々と情報交換などもいたしました。やー、車道が通じているお寺を2時間登山して参拝する方はやっぱりすごかった……。私は他に交通手段を持たないだけなんで……。

帰りのバスは直前にダイヤ改正が行われたため16時ちょうど発。常陸大子駅に着いて上り電車との接続バッチリでスムーズに帰宅でき、帰宅したのが21時半!!!(爆) いや、ほんと、スムーズだったんですよ……。最近「湯船にお湯を張れないのは疲れているからだ」みたいな文章呼んだんですけど、この時の私はもう疲れ果てて「何が何でも湯船に浸かりたい……!!!!」という圧倒的な願望を抱いて帰り着いたので、疲れの最終形態は浴槽にお湯を溜めるほどに疲労困憊なんだなと思いました!! ちなみに翌日(これを書いている今日)も「湯船……!!」って思いながら生活していました(もう入りました)。筋肉疲労は心地よいですね全身痛いです!!!

ほんと、今までもずっと祈っていたけど、かつてないほど切羽詰まって観音様に旅の無事を祈り倒したお参りでした。無事のお参りをありがとうございました……!! 八溝山を越えた私はもう無敵な気分ですが油断禁物ででも楽しんでいきます、来週結願予定だよ!!!

 
 
 
 
 
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坂東三十三所巡礼20日目 長谷寺(白岩観音)

2022年3月6日

㉛第十五番 白岩山長谷寺

18きっぷの季節に、なりました。
ちょど1年前もそんなことを言っていて、始めたばかりの巡礼の初遠出で群馬の水沢観音に行ったのですが、1年後も残ったもう1か寺の群馬、白岩観音に向かいます。今回は雪とか無いからちょー快適!

快適なんですが、ひとつ注意点。坂東三十三所巡礼の公式サイトの長谷寺のページに「法事等で御朱印を授与できない場合があります。事前に確認してください」とあったので、前日にめちゃくちゃ頭が痛い中(たぶん気圧)お電話いたしました。ら、1回目の電話で誰も出ず不安になり、1時間後くらいに再度電話しましたらすぐに出ていただけて「あ、明日は大丈夫ですよ~~」とご返答いただけましたので、これで安心してお参りに出かけられるというものです! 頭痛は治った!!

高崎駅からバスで30分くらい。そしてここもバス停から3kmくらいの書き方だったんですが、実際私はちょっと迷いつつの往きで40分くらい、バス停までの往路は30分くらいで着きました。グーグルマップが変な迂回路出してきたんですが、最短の道で行けばきっと2kmくらいなんだと思われます。なんか過酷な旅を越えてきたため、すごいあっけなかった……。いやもう、有難い、有難いですよ。

ちょっと迷いつつよく分からないあぜ道に迷い込んだりしつつも梅が咲いてて綺麗だなとか思ってたら着いた長谷寺。本堂は新築ピカピカでキレイ!! 本当にこじんまりとしたお寺なんですけど、お参りして写経も納めて(今年に入って写経始めました)、そしてこちらもキレイな拝受の受付で無事に御朱印のご対応いただきました。良かったぁ~~。

それで颯爽と30分でバス停まで戻って予定より1本早いバスに乗れて(ちなみにこのバス路線はそれなりにお客さん乗ってました、6-7人くらい)、高崎駅に戻ったらちょうどお昼時で何食べよ~とうろうろしてたら水沢うどんのお店を発見!! 1年前に覚えた水沢うどん! お前ちゃんと駅にもいるんだな、立派だぞ!!! ……というわけで、水沢うどんを食べました。現地で食べたものよりずっと安くて豪華だったので「??」と思いつつ超絶有難くいただきました。今回の旅のキーワードは「有難い」ですね! ブロッコリーの天ぷら初めて食べたけど美味しかったなぁ。

そんなわけで1年前より群馬にも巡礼にもバスの乗り方にも成長がみられた2回目の群馬でした。次回、覚悟の八溝山です。乞うご期待!!

 
 
 
 
 
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坂東三十三所巡礼19日目 西明寺

2022年2月11日

㉚第二十番 独鈷山西明寺

……前日に、関東に雪が降りました(1か月くらい前にも聞いた話だな??)。
でも、その1か月前ほどは積もってないし、気持ち的に行くって決めちゃってあって決めちゃったときに行かないと行けなくなっちゃうので(気持ち的に)、めちゃんこ寒いな!?? って思いながら家を出ました!!!

でも言っても私の住んでいる神奈川はほぼほぼ積もっていなくて、まぁ大丈夫だろうと思ったんですよ。でもね、上野を過ぎたあたりで「大きめの雪にぶつかったんでちょっと止まりま~す」とか言って電車が一時停止した時はヒヤッとしましたよね! なんせこの後の真岡鉄道とかとの接続問題が重要なので……。

怪しい滑り出しだったものの、その後すぐに運転再開してくれて、予定していた乗り換えをサクサクこなして、お寺の最寄の益子駅に着いた時には日も高くなってポカポカとちょっと寒さも落ち着く陽気になってきました。ちなみにこの時点で自宅を出てから3時間半経ってるよ(^^) ……最寄り駅には着きましたが、お寺はここから4kmくらいの場所にありバスはありません。まぁ駅から4kmはちょろいよな!! ってことで雪の残る道を気軽に歩き出したんですけど。まぁ平坦な道はそれで良かったんですけど。

山に。山に差し掛かると解け残る雪の量は倍くらいになり、木や竹に降り積もっていたびっしょびしょの雪がどっしゃどっしゃと頭上から落ちてきて、それはもう、雪よりも雪・雨よりも雨みたいな……?(???) 頭が寒いからという理由で帽子をかぶっていたんですが、帽子が無かったら頭がぐしゃぐしゃになっていたと思われ、本気で帽子に救われましたわ……。

そしてずぶ濡れになりながら山門に辿り着いたものの(この時点で自宅を出てから4時間半が経過しています)、本当に滝だったのはお寺の階段だった……。足元もぐずぐず、頭上も豪雨、しかして辿り着いた雪をかぶった本堂はそれはそれは美しかった……。まごうこと無き、その日にしか見れないお堂と境内の姿にはやはり感動いたしました。

お参りを終え、御朱印をいただき、本当に有難いことにこちらのお寺さんには食事処が併設されていましたのでそちらでお昼もいただきました。見た目なんてことないざる蕎麦だったけど染みた……。そしてサービスで「観音様にお供えしていた果物です」と言ってデザートいただいた超感動した……。お客さんは私と、往きの道すがらに追い越された自転車のたぶんきっと大学生男子2人組。静かだけど静かすぎずでとても良かった。そしてまたびっしょびしょの山道を下り、4時間半かけて家路を辿るのでありました。

 
 
 
 
 
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