ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2023年映画の旅④

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2023年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

キングダム 運命の炎 ★★★★☆
3作目だけど、1作目からの諸々をすべてきっちり守りながら作り続けていてすごいとしか。今回も完全にそうなんですけど、1話完結シリーズものじゃなくてほんとに続きモノをこの規模でやり続けるってことがね。
1作目の頃は吉沢亮カッコ良すぎるとか大沢たかおヤバすぎるとか申しておりましたが、ここまでくると主演で支え続ける山崎賢人が凄すぎんかってなってくる山崎賢人すげぇよ……。彼には本当に頑張って続けていただきたく……。次作も楽しみにしております!!

アルゴ探検隊の大冒険 ★★★☆☆
話としてはまじでどうでもいいです(笑)。主人公が最初に出てきて「王を殺しに来た」って言っちゃった瞬間に、「君はバカなんですか!????!!?」ってなりましたよね!???? その王様ももちろんマヌケだし、謎に制約された手助けしかできない神々もマヌケだし、「ああぁぁあ~~~???」ってマヌケ展開しかないですが(笑)。映画技術の歴史を学ぶための1作だそうです(笑)。今の技術って本当に凄まじいんだなぁ~。

ミツバチのささやき ★★★☆☆
ギレルモ・デル・トロの『パンズ・ラビリンス』は1年くらい前にアマプラで観てて…でも1人で観る勇気が無くて友達と同時視聴して…「痛! いたたたた!!」とか言いながら観てたんですけど……。あれも比喩的な部分が色々ある作品でしたけど、本家本元の観念性は並じゃないなってゆう……。こういった映画の噛み応えは凄まじいですな……。アナ・トレントの過ぎるほどに美しい瞳が希望のすべてでした。

ステロイド・シティ ★★★★☆
「もう戻れないのだから、新しく試してみるべきなのよ」という、モノトーンの画面で語られたその台詞の美しさ。物語を読むということは、その中に自らを見出して必要な知啓を掬い上げる作業であるとするのなら、私にとってこの映画はおそらくこの一言に集約される。その言葉に出会えて良かったという、そういう物語でした。あと、宇宙人のデザインがヤバくて良かった(笑)。

名探偵ポワロベネチアの亡霊 ★★★★☆
ケネス・プラナー版ポワロ第3弾。なんだかんだでぜんぶ観てる。前作『ナイル殺人事件』で連続殺人の可能性というものに対して考えが及ぶようになったので、何人か死んでも気持ち強くいられました(笑)。ミステリーを小説で読むのがなかなか大変なタチなので、このシリーズにはめちゃくちゃ助けられてます。

劇場版シティーハンター 天使の涙 ★★★☆☆
最近になって映画というか映画館に行くということに楽しみを見出した友達が、私のまったく通って来てない系アニメを中心にガンガンに誘ってくるので……ある程度流されて観に行っているのですが……。シリーズものってそれまでの話を分かってなくてもちゃんと理解できるようになってるもんなんだなって感心してます(笑)。いや、分かってた方が感動ひとしおなのは重々承知なんですけど(笑)。なので、面白かったです!

ショーシャンクの空に ★★★★★
ずーっとずーっと、なんか辛そうな話っぽいよなぁ……と思って避けて通ってきたのですが……。たぶんここで観るべきなんだろうなぁと思いまして……。まぁ最初から辛みはあるんですけど、耐え忍ぶ間もそこまで凄惨には描いていないというか、とても抑制されたトーンで静謐に描いてくれており、ちょっとした、本当にちょっとした癒しをいくつも挟みつつ。染み渡るように自然に物語に惹きこんでくれてそりゃあだからみんな良いって言うよなぁって思いましたわよね……。カラス可愛い……。
ずーっとずーっと見かけてきたポスターのあのシーンが訪れたその瞬間に。あぁ、こんなにも力強い物語だったのかと思い知ったその瞬間に。そして今まで壁を映し続けたスクリーンに太平洋が映し出されたその瞬間に。涙が溢れて仕方が無かった。
思い切って向かい合えて良かった物語でした。あと言うまでも無いけど、まじでモーガン・フリーマンのあの佇まいは何にも増して素晴らしい。

グリーン・マイル ★★★★★
ずーっとずーっと、なんか辛そうな話っぽいよなぁ……と思って、避けるでもなく観ないできたのですが……。まぁもう思い切って観ましょうここまできらたら……ということで観てきました。まじで辛みはずーっとあるってゆうか、劇中で流されるあの活動写真が再びスクリーンに映し出されたその瞬間からもはや涙腺崩壊でぐっちゃぐちゃになったんですけど、それと共に『ショーシャンクの空に』とは決定的に違うのは、この物語は圧倒的にファンタジーだということ。
現実を抑えて描き切ったショーシャンクだけど、それは現実を辛くしちゃうと辛くしかならないからで、『グリーン・マイル』はファンタジーだからこそ誇張された醜悪さが必要だったということ。醜悪さが凶暴であればあるほど、その存在のすべてが謎でしかないジョンの美しさが際立って輝く。
上映時間が180分あると基本的にかなり観るのに気合が要るんですが、執拗なまでに描いたすべてを最後に結実させた物語は見事としか言いようがない。トム・ハンクスとかが素晴らしいのはもちろんなんだけど、悪役組の怪演が凄まじく残り続ける。
“ひとは皆、それぞれのグリーン・マイルを歩んでいる”――。