ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2023年映画の旅②

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2023年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

ベネデッタ ★★★☆☆
っょっょベネデッタは、いったいいつからこんな野心を抱いていたんだろう……。たぶん最初からだったんだろうけど、恐らくは監督のミスリードにまんまと乗せられて終盤まで分かんなくって「ベネ~~!!????」って気持ちでした(笑)。
観る前はもっと陰惨で無力で強烈で救いの無い話だと想像してたけど、登場人物たちが全員っょっょだったのでそれがむしろ救いでした。バルトロメアについては確かに救われたのであろうし。

フィッシャー・キング ★★★★☆
めっちゃくちゃ良かった!! ロビン・ウィリアムズすごいなぁ、ジェフ・ブリッジスもすごい魅力的だった。映像の圧倒的な美しさ――駅で人々が手を取り踊り出した時の高揚! 夜の中華料理店のテーブルに反射して輝く青い光!!――と、コミカルに明るく悲しく紡がれる優しい物語。リディアとアンの女性陣もとっても素敵。こういう映画って本当に良いものですね!!

アラビアンナイト 三千年の願い ★★★★☆
「私もそんな風に愛されてみたい」って、分かり過ぎてもうまじほんそれ!! ってなりました……。あぁ、本当にその一言が圧倒的過ぎる。その一言のためにすべてがあるような物語でした。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス ★★★★☆
緻密にしてあまりにも大胆な脚本。登場人物全員に徹頭徹尾寄り添い切ったシナリオは確かに絶対的最先端。同時に細かく理詰めされた物語はすっちゃかめっちゃかなのにも関わらず、とてもきちんとしてしまっているのも確か。もっとぶっ壊れてくれても良かったなぁと思いつつ、予告映像観てて「この岩はなんなんだろう!!」ってワクワクしてた岩がマジでただの岩で、最強に最高だった(笑)。
あとほんとにこの映画って“真面目に確定申告をする”を最終目標にひた走る話で、そりゃあきちんともするよね(笑)。

シン・仮面ライダー ★★★★☆
私はゴジラウルトラマンもその初期作品をめちゃくちゃに摂取した幼少期を送ってきたわけですが、仮面ライダーについてはまったく(特に初期作品については欠片も)触れないで育ったわけですが……。でも分かる(ような気がする)、仮面ライダーはおそらくシンシリーズの中において最も原典を忠実にリメイクした作品だよ(原典観たこと無いけど……)。
だけどもさ、シン・ゴジラに芹沢博士はいなくて、シン・ウルトラマンでも主人公にハヤタと名乗らせなかったのに、今回だけは完全に本郷猛なんだよ。一文字隼人なんだよ。たぶんまんま初代仮面ライダーを2時間にまとめ切ったんだよ、有難ぇ~~!!! シン・ウルトラマンを観た時に「これはウルトラマンだ!!」と思ったのと同様に、「じゃあきっとこれが仮面ライダーなんだな!!」って思えてとても良かったです。石ノ森章太郎大先生への圧倒的なリスペクトなんだよね(※原作読んでない)。
キャスト陣はシンシリーズのそれぞれから出演してたのも嬉しいところ。それにしたってサソリオーグの長澤まさみ様がノリノリで良かったし(笑)、ハチオーグの西野さん可愛かったな!! あとはもうほんと森山未來サイコー!!!

ドラえもん のび太と空の理想郷 ★★★★☆
鬼滅の刃』を初見で楽しめた能力を買われて……、誘われて初めてドラちゃんをスクリーンで観てまいりました。てゆーか、新作ドラちゃんを観るなんてまじいつ以来よって話なんだけど、担任の先生が今もなお完全昭和なあの担任の先生でそれだけでもう感動しちゃった(笑)。ゴジラウルトラマンも刷り込まれてたけど、ドラえもんの遺伝子に刻まれてる感もホントすごいよ……(笑)。
重厚な音楽がほんとに延々ってくらい鳴っててすごい映画!! って感じだったし、けっきょくソーニャが滅茶苦茶にカッコ良かったです(笑)。

生きる LIVING ★★★★☆
ぜんぜん関係ないってゆうかなんてゆうかなんですけど、イギリスの大地を鉄道が走るその冒頭を観た瞬間、私はカズオ・イシグロの小説『わたしを離さないで』を初めて理解できた気がしたのです。あぁ、これがイギリスという国であり、あの小説はこの空気感を掬おうとして描かれた物語だったのだと。
原作:黒澤明、脚本:カズオ・イシグロ黒澤明版は観たことはありません。ただもう最初にナナカマドの曲を歌ったシーンから、泣けて泣けて仕方なかった。人生とはその程度のものでしかないけれど。どう生きても最後は独りではあるけれど。だからこそ。静謐な佳作。

ジュラシック・パーク ★★★★☆
四半世紀ぶりに最初から最後まできちんと観たし、初めて映画館で観ました。ちょっと遠い映画館が最大スクリーンを切るという男気を見せてくれたので(あと、同日に観た『ザ・ホエール』もやってくれていたので)、はるばる足を延ばしたわけですが……。ヘリが島に到着する、あの滝を背景に着陸するシーン、流れるはジョン・ウィリアムズ至高の音楽。ただそれだけで――号泣しました(笑)。
他はもうずっと「恐竜怖いよ~~~!!!」ってビクビクしてました(笑)。CGの先駆的作品で、ただそれも10分程度なんですね。確かに今観ると拙いところもあるし、思っていたより恐竜が出てきてなかった(『ジョーズ』に近い部分があるなぁと思いました)。けど、やっぱりあの恐竜の群れの中を突っ切るシーンは今観たって本当にドキドキする。やっぱり映画史上の一大転換期の記念碑的作品なんだなぁと噛み締めました。
あと、ジェフ・ゴールドプラム演じるマルコム博士が恐竜学者じゃなかったってことを初めて知りました!!!(笑)