ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2024年映画の旅②

ものすごい主観であります。かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2024年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。また、基本甘口評価でいきたいタイプです。
※過去に感想書き済みの場合は、インスタ画像にあっても割愛してますん。

ネクスト・ゴール・ウィンズ ★★★★☆
実話をもとにだけど、自分でちゃんと「ちょっと盛ってるけど」って言っちゃうのがすごい好感大爆発でした(笑)。
なんというか、すごくちょうど良くて、泣いたし笑ったしすごく良かったです。そして例え多少盛っていたとしても、ジャイヤという人物の存在は本当に奇跡的。

コヴェナント 約束の救出 ★★★★☆
実話ではないんですね?? たぶん実話ではないんだと思います(だとしたらクライマックスの銃撃戦はまじ無茶苦茶だからね!)、実話ではないのですが、圧倒的に実際の戦争(直近の)を舞台としてエンドロールで語られるのは、確固たる事実。
「人間の歴史は戦争の歴史である」というあまりにも有名な言葉がありますが、我々は紛れもなく今もその世界を生きている。

愛と哀しみのボレロ ★★★★★
上映時間185分。それは、絶対的に必要な185分。
これだけ映画観てくると、数行のあらすじとタイトルと1枚の写真で自分の好みの映画か直感でおおよそ見当がつくんですけど、そこで私の直感は告げたんだです。「これ絶対観なきゃだめだ…!!!」。
そのため休日にもかかわらず5時半に起床し、洗濯して朝ゴハン食べて、7時前に家を出て8時10分からの回で観てまいりました。そして本当に、それだけのことをして観て良かったと心の底から思うのです。
この世界には、生きた人の数だけの人生が確実に存在する。誰に見届けられなくとも、誰に語られることが無くなっても、それは確かに存在した。ロシアの悲しい大地に呑まれて死んでも、フランスに上陸する前に撃たれて死んでも、あらゆる時代のあらゆる理不尽の泥濘の中で息絶えようとも、それは間違いなく存在した。過ぎるほどの重さと哀しみと愛情を持ってして。
アンヌの人生は本当に完璧なまでに美しく悲しすぎるし(彼女の友人の黒人のダンサーさんも素晴らしかった)、カールの時代の切っ先の上を歩まざるを得なくなりながらも成功に辿り着く人生にも胸を打たれたし(多くの脚色を除いても、カラヤンってこうゆう歴史を持った人だったんですね)、エヴリーヌのあの時代の生き方を一体誰が責められようかと思うのです。
だけどどうしたって、私の好みはタチアナちゃんなんですよねー!!!(爆)
もうほんと、最後の方とかずっと号泣しながら観てたけど、最初の号泣ポイントはタチアナが独り戦地へ慰問しに行ってるシーンでした……。あんな華奢な肩であんな重そうな毛布みたいな軍服着てさ……(そのアンバランスさを可愛いというのは不謹慎なのでしょうね)。苦難の末に育てた息子は亡命してしまうけれど、だけども息子のその行動も分かりみしかないのですよ。そりゃあさ、亡命もするよ。人生なんだよ、簡単じゃあないんだよ仕方ないんだよってゆう、その圧倒的な説得力。
けれどひとつひとつのその人生は、決して軽んじられることは無くとも軽やかに揺るぎない美しさで描かれていくので、観ていてまったく暗澹たる気持ちにはならないです。割と使っちゃってる言葉であれなんだけど、でもやっぱり、これこそが映画であって、人生はこうあるべきなんだと思い知る。そんな映画でした、紛れもなく。

ARGYLLE/アーガイル ★★★★☆
ちょー面白かった!!!!(笑) やっぱこーゆうの定期的に摂取したくなるんですっごく助かりますホント!!
もうほんと、演出過多なんだけど、やるならここまでやらなくっちゃ!! ってゆぅ突き抜け方が本当に気持ちイイ。原油の上でのフィギュアスケート銃撃戦はまじ笑っちゃったしめちゃアガった(笑)。3部作の予定らしいので期待してます!!

海の上のピアニスト ★★★★☆
4年前くらいに人生2度目の鑑賞をしてこの場にもしたためましたので、今回は割愛しようかと思ったんですけど。なんか2度目の時よりも大号泣してしまってってゆうか、あの冒頭(まじ冒頭10秒すぎる)の「アメリカ!!!」ってシーンでもうぐっずぐずになってしまいましたので、今これを記している次第です。
ほぼほぼそれだけを書きたかったんですが、まぁ~あ美しい寓話です。あの襤褸船の中で最後どうやって生活してたんだろうもはやあの時点で幽霊?? みたいな気持ちになってきました、3回目にして。そういうところが特に本当に美しい寓話の極致なんですよね。

デューン 砂の惑星 part2 ★★★★☆
私、なんか、無意識に今回で完結するもんだと思ってたんだけど……
続くんですね!????
前回はかなり導入みたいな感じで、まだ掴みどころがない部分もあったんですが、今回はかなりクリアになってポールはアナキンだし別口でトチ狂った皇帝みたいなひと(※スターウォーズの皇帝みたいなひとという意味で、今作中での皇帝というわけではない爆)も出てきて相当イイ感じです。IMAXで観たんですけど、流石の映像美でした。次回も楽しみにしてます!!

ピアノ・レッスン ★★★★☆
最初にこれだけは言いたいんですけど……。
ホリー・ハンターが美しすぎる……、もうそれだけ観るためだけでも良い……。
――原題は一言、『ピアノ』なんですね。あの鉛色の荒波打ち寄せる海辺に1台置かれたピアノのその画だけで、すべてが完璧すぎる。あんな美しい絵が存在するなんて、今まで知らなかった。
登場人物のすべてが苛烈。ただ、あまりにも偉大なエイダの強烈なキャラクターの美しさについてはもはや語る言葉が無いです。「呼吸を止めると決めたら成し遂げる」ほどの意志の力を持つ、というその一歩間違えれば喜劇的なまでの悲劇的な強さ。
クライマックスのあのシーン、私はエイダが1度はピアノと心中しようとしたと思ったんですけどどうなんでしょう。それでもやはり愛した男と生きたいと思った。そう見えたのでそう思っておくことにします。1度死んで、そして新しい人生を獲得した。