ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

2021年映画の旅①

ものすごい主観であります。
かなり偏った趣味だと思われます。ラインナップ的にも。「2021年に映画館で観た」作品を扱っています。ので、制作年度は準じていないです。あと、基本甘口評価でいきたいタイプです。

モンスターハンター
 ★★★☆☆
3月も末になって……今年に入ってから1回も映画館に行っていないことに気付き。あぁ、映画館でポップコーン食べながらどうでもいい映画観たい……という欲求が生まれまして、意気揚々と、こちら。
正直お話としては虚無()ってゆーか、1回トイレで席を立ったんですけど、もうものすごく安心して行けると言いますか。でもこうゆう物語をめちゃくちゃ摂取したくなる時が人にはあるのです。

JUNK HEAD ★★★★☆
これは、凄まじい。この作品に独りで7年間も向き合い、自分の創っているものに確信を持ち続けた、その精神力が何よりも凄まじい。
相当にクセが強いし、ダメな人はとことんダメだと思うんだけど、いやこれは中毒的にハマる人が出るのは非常によく分かる。そこまで突き詰めた世界観。めちゃめちゃ面白かったしグッときました。いつか続編が制作されたら是非とも観たいです。

ザ・ロック ★★★★☆
いやー、この作品をスクリーンで観られる日が来るとは……。
初めて観たのは中学生の時、テレビ放映(おそらく地上波初ってやつだと思います)でした。圧倒的娯楽大作ですよ、もう超面白かった。その感想は本当に今回も変わらない。やっぱり私は文芸作品なんかよりも根本的にはこうゆー映画がいちばん好きなんだと思いますよ(笑)。
それにしたって改めて観ると、やっぱりこの作品はエド・ハリスの映画ですよね。ハメル准将の悲しみの物語。始まってすぐに壮大な音楽を映画館の音響で聴かされながら、作戦実行の決断を下す准将が映し出されたらもう、それだけで映画館で観るという喜びを嚙み締められましたわ。あのクライマックスの発煙筒を焚く名場面ももちろん。あー好き!!

アンタッチャブル ★★★★★
以前の午前十時の映画祭で観て以来、2度目です。なので感想を書くのも2度目なので割愛いたしますが。
もう何も言うことは無い圧倒的名作。ショーン・コネリーに愛をこめて。

ノマドランド ★★★★☆
フランシス・マクドーマンドは自分を魅せる作品を自ら作り上げているのが本当にすごいとしか言いようがないですわね……。
放浪の生活というのはもちろん憧れる部分もあるけど、実像としてはやっぱり過酷なんですよなぁ。ただ、人生の最後に目指すべき場所に辿り着こうとする人々はとても美しいなと思いました。静謐な空気がいつまでも余韻を残す。

グリーンランド ~地球最後の2日間~ ★★★☆☆
これよ。こーゆーのでいいんだよ! ってやつです。
いやね、突っ込みどころは満載よ。ストーリーの詰めの甘さは超絶ヤバいともいえるんだけど(最終的に何でシェルターに入れてもらえたのかがまじぜんぜん分かんない笑)、ハリウッド大作なんて究極これでいいですよってやつです。ぜんぜん特におススメもしませんし、語り継がれるようなことは一切ないんだろうと思いますが、こーゆうのでいいんですよ!!(??) 

イージー★ライダー ★★★☆☆
長い映画史の中では、こういう異質な映画が生まれかつちゃんと評価されているのがすごいなぁと思った次第。
まさに衝撃的なラストなんだけど、そこに至るまでの筋がほとんどあってないようなものなのでそれが救いです。夢と自由の国のこれが連綿と続く現実なんだよなぁと思い知ります。

ロミオ+ジュリエット  ★★★★☆
やべぇ。こいつはやべぇ。
いや、やべぇ要素は山のようにあるんだけど、もう何がやべぇってレオ様の美しさが……!!!!!!
私この作品、初見なんすよ。1996年作品って『タイタニック』の前なのね、そりゃあ観てないわ……(『タイタニック』はぎりぎり映画館で観ました、当時小6)。やっぱりあの年代のレオ様って本当の本当に混じりっけなしのスターとしか言いようがない圧倒的な輝き。そのキラキラ感の前ではあらゆることが野暮ですわよ。
つまり言ってしまえば、レオナルド・ディカプリオのための映画です。度肝を抜く演出も、華麗な衣装も、けっきょくレオ様を前にしたら沈黙に等しいのですよ。時代だと思いますけど、ここまでの純粋なるスターってこの先はなかなか出てくることは無いのでしょうね。だって本当に、あの時はみんなが彼に魅せられて、彼のための華やかなる大作がハリウッドでたくさん撮られた。そういう、最後の時代だったのだと。
てゆーか、午前十時の映画祭の中では客層がめちゃめちゃ若い女の子が多くて、25年前のレオ様強すぎんか!?? って思ったけど、この美しさは普遍的過ぎるし若い女子に鑑賞していただきたいわよね……。

2001年宇宙の旅 ★★★★★
私は! ららぽーと横浜のTOHOシネマズの係の人に!! 言いたい!!!
スクリーン13で上映してくれてありがとう!!!!!
……こちらも数年前にIMAXで観ております、そーゆうパターンも増えてきたわね。もちろんその時のIMAXの大画面には及ばないわけなんだけど、でもこの作品を大きめのスクリーン13(しかも空間的にも横長な作りの!)で上映してくれたこと、本当に嬉しかったのです。これはそうゆう劇場でこそ映える作品ですから(ちなみに翌週は違うスクリーンになってました、1週目にがんばって行って良かった……)。
スクリーン13は旧プレミアスクリーンで、その頃は午前十時の映画祭御用達のスクリーンだったけど、コロナ禍で改修して収容人数を増やしたため、めっきり縁が無くなってしまっておりました。それもあって、今回ここで観られて嬉しかったよ~~!! もはやぜんぜん映画の感想じゃないけど、それは以前に書いたからさぁ~~~!!!

 
 
 
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坂東三十三所巡礼11日目 楽法寺・大御堂

2021年6月19日(土)

⑱第二十四番 雨引山 楽法寺
なんと。前回から1か月以上空いたのですね。びっくりでございます。しかも今回は、完全に雨が降りまくっている中でのお参りです。降雨の中での参拝は、坂東さんに限って言えばですがもう2度と無いと思います(笑)。今回の雨引観音様は良かったけど、やっぱり他ではしんどいと思うので……(笑)。

というわけで、朝7時40分に家を出る時点から完璧な梅雨空です。大きめの雨粒は強固な意志でもって降り続いています。この状況でなお行こうと思いましたのは、楽法寺が紫陽花が有名と聞きつけてのことです。鎌倉の明月院とかにも別に紫陽花の時期に行ったこと無いけど、紫陽花自体にそんな思い入れもないのだけれど、せっかくだから見てみたいじゃないですかそげに名高し紫陽花……。

そして電車に揺られて2時間半強、最寄り駅のJR岩瀬駅に到着。駅前には妙に広々としたロータリー。暇そうなタクシーが2台、運転手さんはずーっと世間話してらっしゃった。そうなるよね……。
そんなロータリーの片隅で、日に数本のバスが来るのを待ちます。電車と接続してくれてるのだと思うので、そんなには待ちません。バスはたぶん市庁舎が始発で、先客は1人。駅で私ともう1人、おじさんが乗車して計3人を乗せて出発です。で、雨引山に寄ってくれるんですけど、これ本当にメインルートの国道を外れて結構な山道を登って寄り道で行ってくれるんですよね。雨引山に用事のない乗客にとってはかなりのタイムロスになるやつ。でも寄ってくれる。そして、この日この3人の中で降りたのは私だけ……。いや、私がいただけまだ良かったような気がする……。埼玉でバス廃止問題に直面した身としては、なんというか、マジありがとうですよ……。

しかして11時過ぎに辿り着いた雨引山はめちゃ混みであった(駐車場は満杯)。バス民の私は便が相当数限られている関係上、13時半くらいまでここを脱出できません。となると、お昼ご飯はここで食べないと食いっぱぐれるので、駐車場の端にある近辺唯一のお食事処で早めに中華料理(※何故か中華料理屋さんだったので)を食べます。山の上はちょっと肌寒いくらいだったので、薬膳スープが染みた……。

とりあえずゴハンにありつけて安心したので、降りやまない雨の中、境内に向けて出発です。すぐそこだけど……。ほんと、バスって有難いなぁ……。
紫陽花。こんなにもまじまじと向き合ったことは無かったかもしれない、紫陽花。毎年、道端に咲いている花を通りすがりに眺める程度だったのだなぁ。なんか改めて見ると、色んな種類もあってとても美しいものですね。あと、やっぱり雨が似合う。ただし雨引山は大きいお寺さんなので休憩所も売店も授与所でも雨宿りが出来たので今回の雨降り参拝がかなったのだけれど、他のお寺さんじゃなかなかこうはいかないのでやっぱりもう雨の中のお参りは無い気がする……。ここもちょっと乾いた季節にまた訪れたくはあるよね(笑)。

⑲第二十五番 筑波山 大御堂
さて、1時20分のバスに乗って雨引山に別れを告げ(ついに雨は降りやまなかった)、岩瀬駅には戻らずに筑波山口に向かいます。だがしかし。ここがかなり詰めが甘かったのですが、筑波山口のバス停から大御堂まで歩いて20分くらいかなぁ~と呑気に考えていたら、舗装されているとはいえ周りの草木も生い茂った、かなりの勾配の細い道……を45分くらい歩いた……。雨も小雨になっているとはいえまだ多少降ってる……。思いがけない山登り。し、しんど……。ついに大御堂の新築ぴかぴかの立派なお堂と階段に辿り着いたときには、本当にほっとしましたわよ……。

大御堂は本当にお堂だけというスタイルですが、新築でとっても立派。新築は新築の良さがあるわよね。御朱印のご対応いただいたご年配の尼さんに「お1人でいらしたんですか? ご立派なこと……」などともったいないお言葉をいただき、ここまでの苦労が報われましたわ……。
でもやっぱり心身ともにくたびれちゃったし、実は夜に全然別の用事もあったので、早々に引き上げることにいたします。もう少し天気が良かったら筑波山に登りたかったんだけど、それはまた改めて来ますわね。なんせ最近、登山に興味が出てきたもので……。というわけで、梅雨空の下の巡礼も良いお参りでございました。次も1か月後くらいかな~。

 
 
 
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坂東三十三所巡礼10日目 正法寺・安楽寺

2021年5月8日(土)

⑯第十番 巌殿山 正法寺
前回の慈光寺に引き続き埼玉県、図らずも比企三山後編です。自動車で回られている方などは三山を1日で巡るのはまったく無理が無いと思うのですが、こちとら公共交通機関の鬼のため、JR沿線の慈光寺と東武線沿線のこの日の2寺は分けて参拝。どこも駅からまた遠いんだわ……。
とはいえ、この日1か寺目の正法寺の位置する高坂の町は、行ってみて痛感するのですが大東文化大学の城下町なのですね。ひっきりなしに往復する大学の送迎バス。もちろん私は乗せてもらえませんので、4kmほどの道のりを往路はとりあえず歩いて行ってみます。でも道も分かりやすいし歩道は車道よりも広くて超快適。

そう、普通の路線バスで向かったとしても最寄はそれこそ大東文化大学だそうなのですが、そちらからですと裏参道から入ることになるみたいで。経験的にも、あとガイドブックにも「ぜひ表参道から参拝して欲しい」ということが書かれており、それもあっての徒歩行程。いや、ここの表参道はすごいですよ。賑わっているとかそういうのでは全くない閑静な住宅街ですが、真っ直ぐに伸びる600mの参道。各家の入口には、往時の商号や屋号の看板が掲げられています。偲ばれるのはかつての繁栄ですわよね。何件か空き家も散見されたけど、だいたいのお家は普通の住宅として生活が営まれております。本当に、30年後はここもどうなっているのだろうか。その日その時、また確かめに来られたら本望です。

そんな参道の入口からすでにその山門と階段を見やることが出来る正法寺。歴史の果てに少々朽ちて、鄙びた風情の落ち着いたお寺さんです。お参りを済ませて御朱印をいただくために庫裏を訪ねた頃には、法事か何かで人が集まってきておりました。かつての栄華は今は遠く、けれど地域に溶け込んだお寺さんになっているんでしょうなぁ。

帰り道も表参道から後にしまして、でも途中のバス停でちょうど高坂駅行のバスを捕まえられたので(1時間に4~5本は走っているようだったので非常に助かりました)、2kmほどショートカット。後々思ったのだけど、ここをバスに頼って本当に良かった。次の吉見観音までのが遠かったからね……。高坂のがらんとした駅前にマックがあったのでハンバーガー食べまして、隣駅の東松山に向かいます。

⑰第十一番 岩殿山 安楽寺
前回の慈光寺でタッチの差で路線バスが廃止になってしまっていましたが、こちらも数年前までは吉見町の循環バスが走っていたようなのですが、廃止になってしまっております。東松山駅から5km近く徒歩の区間となります。ここで学んだのは、やっぱり分かりやすい道を選んだ方が結果的に近くなるので、入り組んだ住宅街を斜めに突っ切ろうとするのはやめようね……。早々に諦めて大通りを進みましたわぁ。

そのルート変更のため、帰りに寄ろうと思ってた吉見百穴と岩室観音の前を通ったので、そのまま寄ってしまいました。このまま歩いていくと、ちょうどお昼時にお寺に着くことになって、そうしますと納経所が閉まっておりますからね。てゆーか、岩室観音めちゃくちゃ道路わきに無造作にあってちょっとビビったわよね。
吉見百穴。なんとな~く存在は知っていて、ずっと「ひゃっけつ」って読むと思ってたらこの度「ひゃくあな」だと知りました。割と行けたら行ってみたいとなんとな~~く思っていたけど、まったく機会のないままでしたが、遂に訪れることが出来ました。割と古墳・墳墓好きなんですが、埼玉ってけっこう古墳が多いのね。その辺も今後、巡っていけたら良いなぁ。ライブで地方に行った際はここぞとばかりに観光しまくっていたけど、関東だとめんどくさくなっちゃって(ライブが夜遅くまでかかるので、どーしても疲れちゃうし……)そういうのサボりまくってたから……。

 
 
 
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百穴を覗き込み終え、時間もいい感じになってきたので吉見観音に向けて再び歩き始めます。往路はここからお寺さんまでの道がめちゃくちゃ長く感じました。道のりも、最後の最後で間違えて民家に入りそうになっちゃうトラップがあり、なかなか一筋縄ではいきませんでした……。ここは表参道まで回り込まずに、脇の細い道から意図せず入り込んじゃったなぁ。もうねぇ、それどころじゃなかったよね(笑)。

それでも姿を現した安楽寺は大きな伽藍を有した立派なお寺でございました。三重塔も大仏もあります。塔のあるお寺って銚子の円福寺以来かしら? 奈良をうろうろしているとこの規模の塔も伽藍もある意味ありふれているもので、西国と坂東の歴史的・文化的違いを痛感すると共に、埼玉県吉見町という今まで全然知らなかった田舎町でこんなお寺に出会えるのは感動いたします。

そうしてお参りを済ませて、再び来た道をてくてく歩いて東村山の駅へと戻ります。やっぱり帰りの方が道が分かっている分、気楽ではありますよね。とはいえまぁ1時間かかるのでやっぱし遠いよね……。この日も慈光寺同様、正法寺安楽寺と合わせてけっきょく15kmくらい歩きました。30年後も歩けるんかな……、最悪タクシーってゆうかまだ30年後の心配はよそうね……。翌日はめちゃめちゃ寝ちゃったよね、疲れちゃって。でも目的地があって、そこを目指して一生懸命歩くという行為はすごい充実感があるなぁと思いました。

 
 
 
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坂東三十三所巡礼9日目 慈光寺

2021年5月2日(日)

⑮第九番 都幾山 慈光寺
住まいのある神奈川県内9か寺の巡拝が済んでしまったので、いよいよどこを選んでも大変になってまいりました。これ以降は雨の季節もやってきますし、三十六不動尊巡礼もありますし、たぶんペースが落ちるんじゃないかと思います。思いますが天気が良ければ出かけるかも知んない……。とはいえ、ぼさっと起きて行ける距離でもなくなっているので、決め打ちで目覚まし時計かけなきゃなんだよなぁ……。

しかしながらこの日は前日から大気の状態が不安定と言われており、山に行くにはかなりの不安がございました。早朝の神奈川県内はキレイに晴れてる。だども前日も前々日も午後だったり夕方から急に天気が崩れて雷雨になったりとかしてた。山はリスキーだぁ、どうしよう……しかし今の勢いで行くのが良い気がする……、と悩みに悩みつつもえいやと出発です。目指すは八高線の明覚駅。人生初の八高線突入です。いやぁ~、行きは本当に長く感じましたなぁ。こんなに遠いのか、埼玉のこの辺。今後おそらくは秩父三十四ヶ所にも挑みたくあるのですが、いやはや~~。

そしてやっとこ辿り着いた明覚駅。空は一応青空が見えるんだが、山の方には不穏な色味の雲が所々……。しかし我はここまで来てしまったのだ。もちろん折り畳み傘はリュックに入っているし、念を入れて合羽も持ってきた。本当にもう観音様に祈る気持ちで駅から一歩を踏み出します。
そう、この日は本当にストイックです。なぜなら、3月末までは運行していた慈光寺方面行の路線バスが土日は完全に廃止になってしまったのです(平日も早朝に数便あるのみ)。タクシーを呼ぶか、歩くか。ええ、歩きましょう片道7km山登り付き! 山登りとは言っても、ちゃんと舗装されて車が上がれるような道です。ぜんぜん行けます。行けるのか……? いや、だからここまで来たら行くしかないのです。頑張るよ!!

とゆーわけで頑張りました。おおむね道中は広めの歩道がありまして、複雑な道順もなくほとんど1本道なので苦労はそんなにしません。途中から慈光寺の位置するときがわ町の由来である都幾川と並行して進み、非常に清々しいです。天気もまだもっていてくれています。と同時に驚いたのですが、ロードバイクで走る人の数がめちゃくちゃ多い。さっき調べてみたら屈指のヒルクライムポイントっぽく、大会などの舞台にもなっているそう。なんかこうして今まで訪れることのなかった場所を歩いていると、世界は広くて人々は多様であるっちゅーことをライブ遠征で日本全国飛び回ってた時よりすごい感じるのは、きっとこうして歩いている時間が長いからなんでしょうね……。
余談ですが帰り際に駅の近くでロードバイクにまたがった3人のおじさんが「いつもより全然人少ない」と話していたので、普段はもっと走っているみたい。

駅からすたこら歩いて確か70~80分で慈光寺入口(山の下らたへん)に到着。事前に調べていたショートカットの道を見落として川沿いそのまま歩いてしまったのと、直前にそれこそロードバイカーやハイカーのための公衆トイレがあったので立ち寄った時間も含めます。片道100分の予定でいたので、まぁまぁといった感じでしょうか。登り始めて直後に女人堂がありますので、もう本当に真剣に天気のことをお願いしましてから、本格的に登り始めます。

車は時々やってきますが、道も広いしすれ違うのに困るような場所もあまりなく、その辺の苦労は無かったです。路面は前日の雨と最近まで咲いていたであろう八重桜の花びらで少々滑りやすかったですが、あーここも桜の季節は本当に素晴らしいんだろうなぁと思い馳せましたわよね。でも桜の季節は短いから難しいわよね……。
しかし、満開だったのはシャガ。群生地ということで本当に道なりにずーっと咲いていていてくれました。この巡礼を始めてからシャガの花を意識するようになったなぁ。お寺さん周りには本当にこのお花が多い。

しかし、なんとこの山道の途中で遠く雷鳴を聞くのであります、マジかよ……。気合を入れてペースを上げます。入口の石碑が見えた時には本当にほっとしたわよ……。門に向かう階段で1匹の猫さんが現れて、こちらを気にするでもなくすたすたと前を歩いてくれたの嬉しかったなぁ。門前で「あら~、お帰りね~」って抱き上げられていたので、完全にお寺さんの子ね。きゃわ……。
いの一番に観音堂に向かいお参りを済ませ、本堂で御朱印をいただきます。この際、ご本尊はじめお堂内をご覧ください、こちらもどうぞとご案内いただきました。ありがたやー。

ただ、あまりゆっくりもしていられないので(なぜならまた全行程徒歩で駅まで戻らねばならないため)、お昼前くらいに下山を開始します。なんということでしょう、下りってちょーラクだし早い……。もうすぐ下の道路に出るというくらいでぽつぽつと降られましたが、本降りにはならず。帰りはちゃんとショートカットの道も使って、日差しと青空にも恵まれて駅前まで辿り着きました。観音様ありがとうございました……。

次の電車まで1時間近くあるので、近くの古民家カフェを覗いてみたのですが待っている人もいるようだったので却下。駅前の廃墟のような見た目(まじで)のデイリーヤマザキで自家製サンドイッチ他を買って、駅前のベンチで食べることにします。サンドイッチは美味しかったし、すっかり晴れ渡った空の下は清々しかったし、駅前なのに人はぜんぜんいないしでちょー気持ち良いランチでした。でも本当にデイリーヤマザキの見た目は廃墟でした。写真とかは流石に無いので、興味のある方は明覚駅前のデイリーヤマザキに行ってみてください。中は普通にキレイで清潔です。分からん、この直後に改修されてピカピカになるかも知らん。

そうして1時間後にやってきた電車に揺られて帰る時間は、行きよりも短く感じたのでございました。はぁ~、本当にストイックだったけど面白かったです。たぶんこういう回があと何回か発生する気がします。が、がんばるぞい……!

 
 
 
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坂東三十三所巡礼8日目 勝福寺・光明寺 / 関東三十六不動尊巡礼1日目 清瀧不動

2021年4月24日(土)

⑬第五番 飯泉山 勝福寺(飯泉観音)
天気が良かったので(毎回それ言ってんな……)、いそいそと東海道線に乗り込んで小田原の1コ手前の鴨宮駅へ。初めて降りてホームから見える富士山の大きさに感動。ここまで小田原に近いんだから当たり前なんだけど、山ひとつにここまで感情を揺さぶられるって、山頂に白雪を戴いた霊峰富士は本当に素晴らしいとしか言いようがないし、この山を信仰の対象にした人々の気持ちはとてもよく分かるのです。

飯泉観音を目指して20分ほど住宅街を行けばそのお姿は家々に隠れて見えなくなったのですが、非常に穏やかなその街並みを抜けて辿り着いたお寺さんもまたゆっくりとした時間が流れている静かな場所でございました。天然記念物のイチョウの巨木が境内にそびえていて、秋の黄葉も見事そう。

ーーさて。飯泉観音にお参りを済ませたワタクシは鴨宮駅には戻らず、伊豆箱根鉄道大雄山線(こんな路線があったこと自体を今回初めて知りました……)の五百羅漢駅まで20分ほど歩きます。なんとまさかの、タイトルにあります通り、新企画勃発です。

第二番 大雄山 金剛壽院 道了尊 最乗寺(清瀧不動尊
はい、関東三十六不動尊巡礼、ここよりスタートです。こちらの巡礼をすべてブログに書くだけの力が残されているのか私には少々自身が無いのですが、今回は坂東さんと抱き合わせになったことですし、発願回にもなりましたからこちらにしたためさせていただく次第。
三十六不動尊巡礼自体は1970年代以降に日本各地で次々と制定されていった霊場で(関東は1987年制定)、西国や坂東に比すると歴史は無く、現代に改めて寺院に人を呼ぶために制定されたフシがあります。ので、特に坂東が長い月日の果てに寺院同士の格差が大きく開いてしまっているのに対し、こちらはそこまでのことは無いんじゃないかなぁと思っているんだけどまだ始めたばっかりだから正直分かんないよね!

大雄山線の終点・大雄山駅から路線バスに乗り込んで(最近、路線バスの使い方がうまくなってきた気がするよ!)、終点の導了尊最乗寺へ。本堂他、大きなお堂が多い立派なお寺さんでございます。このお寺さんにお伺いしようと思ったきっかけはSNSで見たとんでもねー階段の写真だったのですが、その階段は奥の院に向かう際にありました。奥の院があると行かずにはいられない、階段があると登らずにはいられない、この謎の性。とはいえ、一直線の階段でここまでの段数は初めてだったかもしれない(もとより、それ以前にそこそこ階段登ってきてる)。ここは本当に凄まじかった……。登る価値、めちゃくちゃあります。階段お好きな方には是が非でもお勧めしたい。てゆーか書きながらの今気づいたんだけど、私たぶん階段萌えなんじゃろなぁ……。

そんなこんな奥の院まで無事にお参りできて、小田原に戻ってきて駅ビルで立派な天丼食べてめっちゃお腹いっぱいになったところで坂東さんに戻ります。

 
 
 
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⑬第七番 金目山 光明寺(金目観音)
小田原駅から今度は小田急線に乗り込みます。この日はものすごいあっちゃこっちゃ路線を乗り継ぎまくりです。向かったのは人生初の秦野……そしてすぐさま戸塚駅行の神奈川中央バスに乗り込みます。この辺の地域ではお世話になりまくりよカナチュウバス、乗り方も慣れた……。
そんなバスで少し走ると、景色は徐々に畑が広がる少々山なゾーンに突入。完全な思い込みだけど、このあたりってずーっと住宅地だと思ってたので心が和むとともに、え、じゃあ思ってるよりか山ん中のお寺!? と少々焦る。

しかして辿り着いたのは住宅街の中、とても心地よい水音を響かせる金目川のほとりのこじんまりながら非常に凛と美しいお堂。近所の子と思わしき男の子が自由に遊んでおりまして、日常の一部なんだろうなぁ。君が水琴窟の竹筒に耳を当ててくれたおかげで、私も水琴窟の聴き方が分かったよ……。金目川と相まって、とても水の印象が強いお寺になりました。小さな小さなご本尊(秘仏)は金目川下流で見つかったという伝承のあるお寺ですものなぁ~。

もう少し川沿いでその水音に耳を澄ませていたい気分でもございましたが、ゆっくりできるような場所が無くて完全なる歩道にいるしかなくなってしまうので、少々後ろ髪引かれつつもバス停に戻り、そのまま戸塚駅まで抜けます。時刻表とにらめっこしなくてもすぐにバスが来てくれるの、まじめちゃくちゃ有難い。しかし確かに小田急とJRの間のこの地域だと、公共交通機関はバスに頼るしかなくなりますし、これだけ住宅が広がっておりますものね。
そんなこんな、神奈川西部を縦横無尽に駆け巡った坂東8日目、そして関東不動尊1日目でございました。この日も良いお参りだったなぁ~ってしみじみ思えるよね!

 
 
 
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坂東三十三所巡礼7日目 安養院・岩殿寺・弘明寺

2021年4月18日(日)

⑩第三番 祇園山 安養院田代寺(田代観音)
おうちでお昼ご飯を食べた後、あまりにも天気が良かったので(前もそんなこと言ってなかった??)、おもむろに出発。午後に家を出ることなんてもう2度と無いだろうし、にもかかわらず3か寺もお参りすることはこの巡礼においては決して無いな……。

そんなわけで、7日目は遅めのスタートで発願の地である鎌倉に今再び向かいます。ほんとは安養院には名物のツツジが満開の頃合いを狙いたくて、日夜SNSで現状の開花状況を調査しまくっていたのですが、でもこんな午後から出発して行けるお寺さんはもはや鎌倉に残されたここらた辺しか残っていないわけで……まあ、いいか。
昼下がりの鎌倉の町中をふわふわと15分ほど歩いて辿り着いたそこは、まぁツツジは3分咲きくらいだったけど、でも品種によってはもう終わりかけの木もありましたわね。満開になったらお寺回りも賑やかになりそうだし、この日の限りでは非常に落ち着いていて良かったです。本堂の裏手に回り込むと、伝北条政子の墓がございます。鎌倉の町中は市議選もやってて賑やかでござんした。

⑪第二番 海雲山 岩殿寺(岩殿観音)
安養院を出て鎌倉駅には戻らず、そのまま逗子市方面へとずいずい歩いていきます。もしかしたら人生初・逗子かも知んない。それにしてもトンネルを徒歩で抜けるのって常に命の危険を感じるよね。いくら歩道があっても怖いよね。そんな市境のトンネルを抜けた逗子市に二番のお寺さんがあります。事前に地図を確認した際、だいぶ入り組んでる道だな~と思っていましたが、複雑な住宅街の中、曲がり角やら十字路やらあらゆる個所に“岩殿寺⇒”って立札があるからめちゃくちゃ助かる。辿って行ったら無事に着いたわよ!

観音堂までそこそこ階段を上がりますが、こちらの階段は段が適度な高さなのできつくは無いです。山奥にひっそりと佇む……という表現が非常にしっくりきます。鄙びた、おそらくは少々手入れが行き届いていないであろうというその雰囲気も相まって。
やっぱり坂東さんって鎌倉時代に成立した霊場ゆえに、多くが7-9世紀ごろ創建という長い歴史を持ち得ながらも、以後800年の激動の歴史の中でまさに栄枯盛衰があったのだろうと思うことが多々あり、この道中で私の頭の中にはずーっと『平家物語』のあの冒頭の一節がぐーるぐるしております。祇園精舎の鐘の音。可能なら30年後くらいにまたこの道を辿ってみたいと思うようになっております。あと30年でまた歴史が刻まれる気がするんです。

⑫第十四番 瑞応山 弘明寺弘明寺観音)
さて、岩殿寺をお参りしたも鎌倉方面を背にして、そのまま京急の逗子・葉山駅を目指します。適当に雰囲気だけで歩いてたらうすらぼんやり迷ったけど、今はスマホに訊けばすぐ道を教えてもらえるからホント便利な世の中よね! 断然紙の地図派だったんだけど、持ち歩くこともぐっと減ってしまいましたなー。
そんなこんなで京急線に乗っかって、弘明寺駅で途中下車。駅名を冠してるだけあって、これはもはや駅直結。やばいくらいすぐ。16時過ぎくらいの時間帯だったせいもあって、商店街も賑わってて何とゆうか浅草をすごいスケールダウンさせた感じで超良い雰囲気。地元の方なんだろうなぁ、すっげーパンクな格好をしたお姉さんが門前を通り過ぎる際に一礼をされていったのがとてもとても印象的でした。ここは本当に門前町なんだ。

ちょっと駆け足だったけど、でもしっかりと好天の中、近くのお寺を改めて巡り歩いた良き日になりました。軽やかな、そんなお参り。今後どんどん大変なところが残っていくからこんなことは本当にもうできないなぁ~(笑)。

 
 
 
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坂東三十三所巡礼6日目 星谷寺・長谷寺

2021年4月11日(日)

⑧第八番 妙法山 星谷寺(星の谷観音)
春の18きっぷに追い立てられて、それによって2~5日目は遠出しまくっておりましたが、最後の1回は4月10日の最終日に実家に日帰りすることで晴れて消費いたしました、やったね! 「ネコキトク」って報を受けて急遽帰ったんだけど、ねこ生きててまじ良かった、実家に17年いるねこほんと可愛いねこ……。

とゆうわけで18きっぷから解き放たれたので、しばらくは近場を回ります。居住地の神奈川県内。前日に千葉のそこそこ果てにある実家に普通電車日帰りという荒業をしたため身体はバッキバキでしたが、あんまりにも天気が良いので午前10時くらいにとりあえず第八番に行こうと家を出ました。でもなんか近場だと思っても普通に1時間くらい電車乗るのよね。そんでもって、座間。

米軍のキャンプ座間がある。
それがこの日以前までの私の座間知識のすべてです。あんな普通電車しか止まらないのどかとしか言いようのない駅だと思いませんでした。もう、超絶フツウ。駅前の市営住宅っぽいマンション(イメージです。実際に市営なのかは分かりません)の脇を抜け、日本中にありふれた穏やかな住宅街を少し歩くと、すぐに第八番の星谷寺です。
この日は非常に天気が良かったものでしたから、山門に囲われるわけでなく青空の下に力強くたつ仁王像が青空に映えておりました。新緑の葉をつけ始めた大銀杏もとっても見事。観音様にお参りして御朱印長をいただきます。なんてスムーズな展開。

じゃあ六番のお寺さんに向かうかなぁと来た道を少し戻ったら、神社に伸びる長い階段を発見。私、そーゆうの、好き。だので、嬉々として、登る。こじんまりとしたお社が建てられていたのでご挨拶する。でもここも先ほど訪ねた星谷寺の観音様にまつわる伝説のある神社だったのでお参りできて良かったです。
それでトコトコ今度は階段を下って行ったんですが、その付近にあった案内板を見たら、これはなかなか広そうな公園の端っこに位置しているらしい。急ぐ旅ではぜんぜんないので、それにこの先もう1度座間に来ることなんて無いかもしれないし、せっかくなので寄ってみることにして入口の方へと向かってみる。

座間谷戸山公園。それがその公園の名前でした。そして本当に美しく広大な公園でありました。整備された里山の風景というのは本当に、何にも増して素晴らしいのだなと思いました。お近くの方、また通りすがりの方は是非。けっきょく1時間くらいふらふら歩き回ってた。こういう出会いを大切にしながら旅を続けたいと思う次第。

 
 
 
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⑨第六番 上飯山 長谷寺飯山観音
坂東には、「長谷寺」が3か寺あるのだなぁ……。読みは「はせでら」「ちょうこくじ」があって、ここはたぶん(たぶん?)「ちょうこくじ」ですが、私の納経帳には「はせでら」ってルビふってあるなぁ……。
そんなわけで、座間から小田急線で3駅の本厚木から、路線バスに乗って20分ちょっと。神奈川県に……こんなところがあったんだ……。あぁ山が近い、そうかこの山(坂)の東を指して坂東というわけかぁ……。そんな、そんな実感を得る山の中。やぁ~、厚木って大昔の就活中にセミナーかなんかで遅い時間に来て、なんか治安悪いって思った印象しか無かったんですけど(失礼)、今回でガラッとイメージ変わりました。すご~い! バスでちょっと走っただけでこんな光景に出会えるんですね!!

トコロデ。まだ9か寺しか詣でておりませぬが。現時点での階段オブザ坂東、ぶっちぎりでこちら飯山観音様です。車で近くまで上がっちゃえばそこまででもないと思うんだけど、バス停からの徒歩勢としてはここはマジやば。段数もさることながら、絶妙なその段の高さ。背の高い人なら1段飛ばしの方が楽だと思うが、私くらいだとそれはそれで高いし、かといってこの小刻みな段はすごい……くる。
しかして桜の名所。18きっぷで巡るには向かない場所だったため、染井吉野に遅れて今時期の訪問と相成りましたが、その名残を見るに盛りは本当に素晴らしかろうという風情。染井の合間の八重桜が数本、ちょうど満開でお出迎えしてくださったのが嬉しかったでございます。シャガも山吹も見頃でございました。やっぱり花の季節は楽しいね!

帰り際ってゆうか参拝後、白山のハイキングコースにちょっと入ってみたんだけど、思ったよりも人気のない山(キレイに整備してくださってます)と、過酷な階段とタイムスケジュールにより、途中のベンチでおにぎりを食べて下山してしまったとですが、山頂が割とすぐのところだったらしくて、もしも次の機会があるなら頂上まで行きたいですね……。厚木駅行のバスに乗り、また小田急線でトコトコ家路につくのでした。バスですら大して時刻表気にせずに動けるのはラクだわ~。
それにしても18きっぷから離れて近場を巡る旅に、ここまで旅情があるとは思いませんでした。素敵な出会いの連続ね。

 
 
 
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