ぽぽぽ?(仮)

日々もろもろ。

坂東三十三所巡礼21日目 日輪寺

2022年3月12日

㉜第二十一番 八溝山日輪寺

お寺には様々な山号が付いております。この坂東の三十三のお寺にも色々な山号が付いていまが、実際に寺が建つ土地の山名であったり仏教用語から引用したものであったり、その由来はそれぞれです。その中にあって、“八溝山”の山号を冠する第二十一番日輪寺。紛れもなく茨城県最高峰(山頂は福島県)八溝山の八合目に位置します。それはつまり、登山――。

朝ね、家をね、5時45分くらいに出たのね。そんでね、6時6分発の電車に乗ってね、その後ひたすらに電車を乗り継いでね、水郡線常陸大子駅に辿り着いたのが10時39分。駅前のロータリーで蛇穴というこれ以上バスの終点ドン詰まりに相応しい地名ある? ってゆう行き先表示のバスに乗り込み、その蛇穴に着いたのが11時30分。家を出てから5時間45分……(白目)。ちなみにバスの乗客は途中で降りた地元のおばあさん以外の3人は、完全に登山スタイルのおじさん1名と、それよりライトな装備のおじさん1名(バス下車の際に運転手さんに日輪寺まで行く登山道を訪ねていたため、巡礼者と知れる)、そして私……。

気候は温暖、風も穏やか、これ以上の登山日和は無い! 私はこの日が来るのが怖くて仕方なかったが、コンディションは最高だ!! これはマジでずっと自分に言い聞かせていたのだが、案ずるより産むが易し……とぶつぶつ頭の中で呟いていたよ産んだこと無いけど!!!

とにかくここまで来た以上は意を決して登るしかない。山頂の神社の鳥居を一礼してくぐり(だけど山頂までは行かない行けない)、一歩を踏み出します。最初は舗装路を少し行った後、ショートカットで登山道に入ります。登山道序盤で本格装備のおじさんに先を譲って、早くもぜーぜー言いながら登りますが、登山道自体とあと山もとても整備されていて明るいです。国有の杉林が大部分で場所によってはきれいに伐採されていて眺望も開け、間伐もしっかりされて下草が生い茂っているようなことはないです。まぁ、ぜーはー言いながら登ってるんですけどね……。

事前に調べて「おそらく熊は出ない」と出てきて、確かに熊出なそうだなって雰囲気の山ですが、すれ違った数名の登山者の方でクマ除け鈴を下げている方はいらっしゃいましたね。あとここを道と呼んでいるんですか?? っていう箇所は散見されました。通れるよ通れるんだけどこれは道なんですか角度的にさ、崖では……???

そんな前半の登山道を休み休みでもなんとか予定通りのペースで乗り切り、1度舗装路に出た後、日輪寺へのショートカット登山道に入ります。前半の登山道は場合によっては距離的には遠回りになる舗装路の方を行ってもいいと思うんですけど(やっぱり舗装って偉大だなって思い知りましたよ私は……)、ここは必ず登山道に入らないとなりません。迂回舗装路で回り込むとおそらく帰りのバスに間に合わないかと思われます。この登山道は杉じゃなくて自然林になります。そんでもって沢を越えなければならないので1度下って再度登るという鬼畜コースです。往きの下りの段階ですでに「これ帰りも登んなきゃいけないじゃん……」って絶望的になりましたね!! ちなみにこの下りで巡礼おじさんを追い抜き、登りで抜き返されます(驚異のペース変わらない巡礼おじさんの正体は帰りのバスで判明します)。

息を切らして。立ち止まり、休み休み。日輪寺に辿り着いたのは午後1時30分。予定通り!!!! やったー!!! ってゆーかもうホント、ホッとした。安心しましたよ。最後の登りちょーしんどかったなぁ……。ほうほうの体で本堂に辿り着きましたら、ちょうど巡礼おじさんが先に入られたタイミングで、ご住職が出てきてくださって「どうぞ~」と言ってくださったので本堂にお邪魔して参拝して納経いたしました。巡礼おじさんは隣で読経されておりました。

巡礼おじさん(呼び方)が御朱印をいただかれたのに続いて、私も御朱印をいただきます。ご住職に天気が良くて良かったねぇとおっしゃっていただきましたが、ホント天気予報とにらめっこの1週間でした。私とか特に山道素人だから、こんな穏やかな春の日じゃないととてもじゃないが太刀打ちできんかったよ……。辿り着けて良かったよ……。相次ぐ火災によって今でこそ八溝山の中腹にポツンと建つ小さなお寺ですが、江戸時代には水戸光圀公の支援も得て大伽藍を擁したとの記録もあり、栄枯盛衰の果てにそれでも1,000年以上も場を繋いできたというその歴史の重みに触れるために、私自身は歩を進めているんじゃないかと思うのです。それと同時に、いずれ坂東三十三所巡礼2周目したいんだけどこれもっかいやるん……?? それ以前にバスが廃線になったら一巻の終わりだけど!!(大いにあり得るんだなぁ……)

午後2時前の暖かな日差しの差す、お寺の近くのいい感じの土手に腰を下ろし、持参したおにぎりを食べて昼食を済ませ、そうのんびりもしてらんないので復路開始です。でも往きの段階で憂いていたあの登り部分以外は超絶快適! 1度舗装路に戻った後は登山道に入らずに、そのまま距離はかかるけど舗装されている道をスイスイ下ります。ほんとにね! 舗装って偉大だからね!!! ただしところどころ「これ昨日今日で落ちたね?」ってゆー、軽めの落石(と言ってもこぶし大より大きいのもザラにある)があっちこっち転がってて、これはこれで危ないですね?? とゆーか、昔のひとこんなところに大寺院を築き、そんでもって参拝する人とかどうしてたん……?? 八溝知らずの偽坂東の言葉を身をもって感じましたわ……。

往きは2時間かかりましたが、帰りは1時間半で麓の鳥居まで帰ってきて一礼。その後、往きと同じメンバーでバスの中で出発までの時間を待っている間に巡礼おじさんと少しお話をしたのですが、「来週からお遍路を再開するので、その前哨戦で体を慣らすために八溝山に来た」とおっしゃっていて、マジかよ……ってなりましたね!(笑) 四国八十八ヶ所ですか……、無理です……(笑)。でも坂東は日輪寺が11か寺目ということで私の方が先輩でしたので(なんせついに次回で結願ですから!!)、色々と情報交換などもいたしました。やー、車道が通じているお寺を2時間登山して参拝する方はやっぱりすごかった……。私は他に交通手段を持たないだけなんで……。

帰りのバスは直前にダイヤ改正が行われたため16時ちょうど発。常陸大子駅に着いて上り電車との接続バッチリでスムーズに帰宅でき、帰宅したのが21時半!!!(爆) いや、ほんと、スムーズだったんですよ……。最近「湯船にお湯を張れないのは疲れているからだ」みたいな文章呼んだんですけど、この時の私はもう疲れ果てて「何が何でも湯船に浸かりたい……!!!!」という圧倒的な願望を抱いて帰り着いたので、疲れの最終形態は浴槽にお湯を溜めるほどに疲労困憊なんだなと思いました!! ちなみに翌日(これを書いている今日)も「湯船……!!」って思いながら生活していました(もう入りました)。筋肉疲労は心地よいですね全身痛いです!!!

ほんと、今までもずっと祈っていたけど、かつてないほど切羽詰まって観音様に旅の無事を祈り倒したお参りでした。無事のお参りをありがとうございました……!! 八溝山を越えた私はもう無敵な気分ですが油断禁物ででも楽しんでいきます、来週結願予定だよ!!!

 
 
 
 
 
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A post shared by つるや あさみ (@asami1837)